石破総裁の辞任表明があり、自民党では次期総裁レースが始まっている。
関心はなくはないが、守備範囲外であるので深入りはしない。
が、たまたま、候補者の一人である茂木敏充・前外務大臣がスーパーに買い物に行ったというニュースを見かけて、この記事を書いている。
時々あるんだよ。
庶民派アピール。
庶民感覚アピール。
選挙が近づくと、きっと周囲の誰かが入れ知恵するんだろう。
永田町で生息する自民党政治家、それも幹部・重鎮クラスがスーパーだのコンビニだのに自分で買い物行くわけないのだが、そういう場を演出して、「庶民の気持ちが分かる人」をアピールしようとする。
馬鹿なことするんじゃない。
普段、自分で買い物したことないのはバレてんだよ。
だいいち、大物がフラフラ町をうろついたら警備も大変だろう。
下手な芝居はやめろ。
そもそも国を背負う政治家に庶民感覚で政治をやられたら困るんだよ。
われわれ庶民は、今日のこと明日のことしか考えんよ。
考えるのはみんなのことじゃなく自分のこと、だけ。
とにかく目線が低いわけだ。
国家を背負う政治家に、その目線で政治をやられたら困るだろう。
市町村議員や、ぎりぎり都道府県議員くらいまでかな、庶民感覚でやってもらっていいのは。
国会議員に必要なのは庶民感覚よりも国際感覚。
それと専門知識。
衆参合わせて700人以上の国会議員がいるのだから、その一人一人が、その道のプロや官僚に引けを取らない専門知識を持ち合わせていれば、それでいい。
庶民感覚なんぞは不要だ。
似たような意味合いの言葉に現場感覚というのがある。
現場にいる人間が現場感覚に欠けたら困るが、現場から遠く離れた人間に現場感覚は不要だろう。
文教族の国会議員やら、文部官僚やら 教育学者ら現場経験のない人たちが、時折とんでもないことを言い出すが、私は彼らには比較的寛容だ。
君らは一生、児童生徒たちや保護者の前に立つことはないのだから、現場感覚など不要だ。
遠く離れた理想論を語っててくれ。
今日明日のことより未来を語っててくれ。
全部とは言わないが、その中にはすばらしいこともあるだろう。
それを実践に落とし込むのがプロの職人技ってものだ。
庶民感覚や現場感覚をアピールしようという人間に欠けているのは、本当の庶民や本当の職人技を持った人へのリスペクトだ。
いい加減猿芝居はやめろ。
ニュースを見てそう思った。

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