2025年夏は、史上もっとも暑い夏などと呼ばれている。
 そうだったんだ。
 もともと暑さに強い上に、年をとって気温の変化に鈍感になっているものだから、気づかなかった。
 加齢によって体のさまざまな機能が低下するわけであるが、気温変化を察知するセンサーもだいぶ衰えているということだ。
 加齢が原因となっているさまざまな現象は、基本、元に戻らないのである。
 なぜなら、年齢は元に戻らないからである。

 それはさておき今日取り上げるニュース。

 私立高校実質無償化で約15%生徒“進路見直し”道教委調査(NHK 9月22日)

 北海道のニュースであるが、授業料無償化は全国共通なので、一応見ておこう。
 北海道教育委員会は来年度から私立も含めて授業料が実質無償化することを受けて、中学生を対象に調査を行った。
 その結果、「公立から私立に進路希望を見直す」と答えた生徒が14.9%にのぼった。
 保護者は21.6%だった。

 感想はそれぞれで、かなり多いなと思った人もいるだろうし、意外と少ないなと思った人もいるだろう。
 埼玉県で同趣旨の調査を実施したらどうだろう。
 「見直す派」が10%を超える可能性があるが、15%まではとどかないのではないか。
 それと、これはあくまでも考え方をたずねているので、実際に行動に移すかどうかは別問題である。

 今、中学校では進路希望調査が実施されており、その結果が10月末に発表されるが、その結果を注目しよう。
 私立高校希望者はこれまでも徐々に増えてきたが、私立高校としても現状の施設設備の下で受け入れ可能な人数には限りがある。教員数も急には増やせない。
 したがって一気に増えることはない。
 が、無償化は私立志向を強めることは確かなので、安い授業料という大きなアドバンテージを失うことになる公立は対抗策を講じなければならない。
 「併願制」などが言われているが、まったくピントがずれている。そういう問題じゃない。