第1回進路希望調査、結果まとめ。
　昨日は普通科のみ取り上げたので、専門学科についても見ておこう。

◆理数科
　カッコ内、左は昨年、右は一昨年倍率である。

　大宮　　1.95倍（1.95・2.20）
　所沢北　1.53倍（1.63・1.38）
　大宮北　1.43倍（1.78・1.85）
　川口市立1.35倍（1.35・1.78）
　越谷北　1.20倍（1.25・1.03）
　松山　　0.93倍（1.10・1.18）
　熊谷西　0.83倍（0.88・1.43）
　※学科全体1.31倍（1.42・1.55）

　学科全体としては令和に入って最低倍率である。
　前年同期と同様、2倍超えの学校はなかった。
　7校中、大宮と川口市立の2校が前年同期と同倍率、それ以外の5校はすべて前年同期を下回った。
　熊谷西は前年同期に続いて定員割れ。
　

◆外国語科
　
　越谷南　1.23倍（1.20・0.93）
　南稜　　1.15倍（1.25・1.18）
　蕨　　　1.00倍（1.08・1.00）
　草加南　0.68倍（1.08・0.65）
　坂戸　　0.73倍（0.65・0.75）
　春日部女子0.70倍（0.65・0.90）
　※学科全体0.91倍（1.10・1.04）

　希望者全体の女子比率は73.5％で前年同期（73.7％）を僅かに下回った。
　学科全体では初の定員割れ。高倍率だった「和光国際・外国語」がこの分類から外れたことも影響している。
　坂戸がこの段階で定員割れであるのは令和2年度以降8年連続である。
　春日部女子も4年連続。

　以下、農業、工業、商業、家庭の順に見て行く。
　全校全学科の詳しい数字は県教委ホームページ等でご確認いただきたい。

◆農業
　
　熊谷農業・食品科学
　　　　　　1.40倍（1.80・1.30）
　杉戸農業・生物生産技術
　　　　　　1.35倍（1.48・1.73）
　杉戸農業・園芸
　　　　　　1.08倍（0.93・1.18）
　杉戸農業・食品流通
　　　　　　1.03倍（1.20・1.53）
　熊谷農業・生活技術
　　　　　　1.00倍（1.25・1.50）
　鳩ヶ谷・園芸デザイン
　　　　　　1.00倍（0.95・1.23）

　農業系全体倍率は0.74倍で前年同期（0.78）よりやや低下している。
　6校18学科あるが、1倍超えは上記の3校6学科である。

　杉戸農業は6学科中3学科、熊谷農業は4学科中2学科で1倍を超えている。
　希望者全体の女子比率は50.2％で前年同期（51.0％）よりやや低下している。

　
◆工業
　
　川越工業・建築
　　　　　　1.68倍（1.53・1.25）
　川越工業・デザイン
　　　　　　1.63倍（1.83・1.10）
　熊谷工業・情報技術
　　　　　　1.40倍（1.65・1.10）
　春日部工業・機械
　　　　　　1.38倍（1.47・1.10）
　川口工業・機械
　　　　　　1.31倍（1.03・1.21）
　川越工業・電気
　　　　　　1.28倍（1.63・1.10）
　新座総合技術・デザイン
　　　　　　1.28倍（1.60・1.53）
　川越工業・機械
　　　　　　1.23倍（1.19・1.01）
　熊谷工業・建築
　　　　　　1.15倍（1.03・1.13）
　春日部工業・建築
　　　　　　1.06倍（1.08・0.75）
　越谷総合技術・情報技術
　　　　　　1.00倍（1.40・1.35）
　
　工業系全体倍率は0.79倍であり前年同期（0.82）より低下した。
　13校45学科あるが、1.00倍超えは上記6校11学科である。
　
　希望者全体の女子比率は11.5％である。
　特に女子比率が高いのは、新座総合技術（デザイン）の80.4％、川越工業（デザイン）の70.8％である。この2学科は工業に関する学科となっているが、芸術系（美術）系や家政系（服飾デザイン）に近い内容だ。共にグラフィックデザインを学ぶが、川越工業（デザイン）は併せてテキスタイルデザインも学ぶ。新座総合技術（デザイン）は服飾デザイン科が別にある学校なのでビジュアルやプロダクトに特化した内容となる。

　建築科は東西南北の4校（春日部工業・川越工業・大宮科学技術・熊谷工業）にあるが、そのうち3校は1倍を超えている（※大宮科学技術は建築科から建築デザイン工学に改称）。

　川越工業は昨年同様5学科中、化学科を除く4学科で1.00倍を超えた。
　春日部工業も3学科中2学科で1.00倍を超えた。

　◆商業

　市立川越・国際経済
　　　　　　1.30倍（1.23・1.44）
　市立川越・情報処理
　　　　　　1.04倍（0.90・1.27）
　岩槻商業・商業
　　　　　　1.03倍（0.47・0.44）
　上尾・商業
　　　　　　1.00倍（1.10・0.99）
　深谷商業・商業
　　　　　　1.00倍（1.06・1.04）
　　
　商業系全体倍率は0.69倍で前年同期と同じ。
　15校26学科あるが、1.00倍超えは上記4校5学科である。市立川越、上尾は普通科併設校なので、商業単独では岩槻商業、深谷商業の2校2学科である。岩槻商業は定員減（80人→40人）の影響が大きい。

◆家庭
　
　新座総合技術・食物調理
　　　　　　1.80倍（1.75・1.78）
　越谷総合技術・食物調理
　　　　　　1.63倍（2.48・1.98）
　新座総合技術・服飾デザイン
　　　　　　1.13倍（0.93・1.00）
　秩父農工科学・フードデザイン
　　　　　　1.00倍（1.18・1.00）
　
　家庭系全体倍率は1.04倍で前年同期（1.16）を大きく下回っている。
　4校8学科あるが、1.00倍超えは上記3校4学科である。

　希望者全体の女子比率は73.0％である。食物調理科・フードデザイン科は男子比率が高い。越谷総合技術（男50.8％・女49.2％）、新座総合技術（男54.2％・女45.8％）、秩父農工科学（男35.0％・女65.0％）といった割合だ。

◆芸術（美術・音楽・書道ほか）

　芸術総合・美術
　　　　　　2.13倍（1.60・1.50）
　大宮光陵・美術
　　　　　　1.98倍（2.03・2.43）
　芸術総合・舞台芸術
　　　　　　1.03倍（0.83・0.73）
　芸術総合・映像芸術
　　　　　　1.00倍（1.05・1.45）
　
　全体倍率は、美術科が1.64倍で前年同期（1.37）を上回った。音楽科も0.72倍で前年同期（0.57）を右上回った。
　美術科3校のうち定員を割っているのは越生翔桜（0.83）のみだが、音楽科3校（大宮光陵・芸術総合・松伏）はいずれも定員割れ。人気の美術と、不人気の音楽という状況が続いている。

　
◆その他の専門学科
　
　いずみ・生物系
　　　　　　1.48倍（1.66・1.46）
　常盤・看護
　　　　　　1.38倍（1.49・1.41）
　和光国際・国際
　　　　　　1.19倍
　大宮東・体育
　　　　　　1.18倍（1.35・1.39）
　ふじみ野・スポーツサイエンス
　　　　　　1.10倍（0.74・0.90）

　いずみの生物系と環境系は、学科としては農業系・工業系に分類されるが、「くくり募集」をしている関係で、その他の扱いにしている。二つの系で募集をかけているが、2年進級時に生物生産科、生物サイエンス科、生物資源化学科、環境デザイン科、環境サイエンス科、環境建設科という専門学科に分かれる。

　体育科は大宮東（体育科）とふじみ野（スポーツサイエンス科）の2校2学科。ふじみ野・スポーツサイエンスは少なくともここ10年間、第1回調査では定員割れだった、今年は好調。

　誠和福祉（福祉科）は0.31倍と前年同期（0.19）よりは上向いている。
　春日部東（人文科）は0.60倍で前年同期（0.43）よりは高い。

　新しい分類となる国際関係科は、岩槻・国際教養、秩父・国際教養、和光国際・国際の3校3学科で構成されている。和光国際・国際は同・外国語科を引き継いだ形だが、外国語科時代よりも下がっている。岩槻・国際教養は同・国際文化を引き継いだ形だが、こちらは国際文化時代をやや上回っている。国際や国際教養は受験生が初めて聞く名称なので、学科名と学科内容の周知に努める必要がある。

◆総合学科

　川越総合・総合
　　　　　　1.82倍（2.00・1.96）
　滑川総合・総合
　　　　　　1.14倍（1.11・1.10）

　総合学科全体の倍率は0.91倍で前年同期（0.93）をやや下回った。。
　9校中、1.00倍を超えているのは2校のみである。

　以上、専門学科・総合学科のまとめである。