今日、11月8日は、埼玉県公私立高校の生徒募集イベントの集中日である。
 公私立合わせて約70校が、説明会を中心に、個別相談会・オープンスクール・体験入学・授業公開などを行った。

 以前も書いたように、この時期の説明会では、「決めよう 決めたい」と思っている受験生をプッシュしてあげる必要がある。
 その意味で、ホームページでの参加御礼をかねた激励メッセージは今まで以上に重要なのである。

 いくつかの学校のホームページを見てみた。
 以下、御礼記事を掲載している学校を各地区1~2校、ピックアップした。
 
 記事の中に今日の参加者人数が記されているかどうかを基準に選んだ。
 別に、「多くの(たくさんの)中学生・保護者の皆様にご参加いただきました」でいいわけだが、私としては人数が気になる。

【東部地区】
●春日部高校
【御礼】令和7年度第5回学校説明会を実施いたしました

●越谷西高校
第3回学校説明会御礼
 
 参加者人数は不明であるが、なかなかの力作なのでご紹介。校長挨拶にはじまり、教務主任の話、進路主任の話、そして最後に生徒会長挨拶までその抜粋が掲載されている。

●杉戸高校
【11月8日(土)の杉戸高校】第3回 学校説明会 お礼 メッセージ

【西部地区】
●川越南高校
校長日誌 第2回学校見学会を実施しました

【南部地区】
●浦和西高校
第3回学校説明会を実施しました

●川口高校
【校長ブログ】自ら学び続ける力の大切さ~第3回学校説明会を開催~

【北部地区】
 北本・深谷・深谷第一・本庄・深谷商業が説明会を開催していると思われるが、御礼メッセージが掲載されているのは北本高校のみだった(午後5時現在)。

◆ノグジュン先生デビュー戦を観戦
 膨大な事務仕事をかかえているので今日は外に出たくなかった。

 が、杉戸高校学校説明会で、ユーチューバーの「塾講師ノグジュン」こと野口純先生が講演を行うというので見に行った。
 大手受験産業の方や大手塾の先生が、高校の説明会などで講演を行うというのは聞いたことがある。
 と言うか、実際に聞きに行ったこともある。

 だが、ほぼ無名のユーチューバー、かつほぼ無名の塾講師が大役を果たせるだろうか。
 心配なので見に行った。
 別に私が講師として推薦したわけではないが気になる。

 塾の先生は、ふだん授業をしているが、相手はせいぜい数十人だ。しかも顔見知り。
 だが、講演会は数百人単位だし、全員初対面。そしてユーチューブのようにカメラ越しではなく目の前にリアルにいる。
 こうした今まで経験したことがないであろうシチュエーションでどれだけ実力が発揮できるか。
 
 結果。
 初体験、デビュー戦としてはまずまずの成功を収めた。
 
 私も、時々このようなシチュエーションで講演をすることがある。
 ノグジュン先生との違いは、私の方が多少知名度があること、熟練の技がある反面、年を取って見てくれが悪いこと、などだろう。
 見た目はかなり重要だ。15歳の少年少女と私のような後期高齢者のジジイとの間には埋めるに埋められない溝がある。

 話の内容はそれぞれの個性でいい。
 しかし、今日のようなシチュエーションで、われわれゲスト講演者が絶対忘れてはいけないことがある。
 それは、われわれは「前座」なのだということだ。
 観客の雰囲気を温めるのが役割だ。
 脇役と言ってもいい。

 主役は、そのあとに説明に立つ、校長であり、校長であり、入試責任者であり、さらには生徒会役員である。
 学校は、それを聞いてもらいたくて、この日のイベントを企画した。
 うちの学校を受けてもらいたい。そういう思いを持って計画されたイベントであるから、ゲストとして招かれたわれわれは、そこを後押しするのが役目なのだ。

 ノグジュン先生は、講演の中で、「(自分の話は)メモしなくていい、覚えなくていい」と言っていた。
 そう。それでいい。
 覚えて帰るべきは学校の先生の話なのだ。