現在、野球の春季関東大会が行われている。埼玉代表・浦和学院と花咲徳栄は共にベスト8まで進出したが、ベスト4までは届かず。
 他競技の関東大会は6月に入ってからの開催となる。
 埼玉県予選はほぼ終わり、残りはバスケぐらいだろう。21日に準々決勝、22日に準決勝・決勝が行われる。

 各競技の結果はバスケの結果が出てからまとめるが、チームスポーツや団体戦は圧倒的に私立優勢である。
 公立高校が優勝したのは、弓道(男:川越、女:坂戸西)が唯一で、あとはすべて私立が優勝をさらった。
 ただ、関東大会はベスト4以上、場合によっては(埼玉が開催県になっている場合)ベスト8までが出場権を得られる。そこまで広がれば、公立学校の名もかなり見られるようになる。

 そんな中、陸上競技に目を転ずると、個人競技(リレーを除く)という特性からか、公立勢もかなり健闘している様子がうかがえるわけである。
 ということで、本日は関東陸上大会埼玉県予選のまとめである。

◆陸上の関東大会は全国につながる
 種目は男子21種目、女子20種目。
 男子に3000m障害があるが、女子にはない。
 長距離は男子が5000mなのに対し、女子は3000m。
 男子が110mハードルなのに対し、女子は100mハードル。
 男女の違いはこれくらいで、あとの種目は共通である。

 埼玉県予選6位までが関東大会出場権を得られる(一部種目を除く)。
 関東大会(北関東ブロック:埼玉・群馬・栃木・茨城)で6位までに入ると、全国高校総体(インターハイ)出場権が得られる。
 他競技では、関東大会の結果は全国にはつながらないが、陸上競技の場合、関東大会の結果がそのまま全国につながる。

◆男子は埼玉栄、坂戸西、川口市立
 リレー(400と1600)を除き、男子で関東大会出場権を得たのは93人である。
 93人の内訳は公立53人、私立40人で、公立の方が多い。
 学校数で見ると、出場者を輩出したのは公立が30校、私立が16校で、これも公立の方が多い。
 優勝者は公立12人(のべ人数)に対し、私立7人で、ここでも公立が上回っている。

 ▼関東大会出場者の多い学校(男子)(リレーは1とカウントする、★は私立)
 埼玉栄★  13
 坂戸西    8
 川口市立   7
 昌平★    6
 花咲徳栄★  5
 松山     4
 東京農大三  4
 春日部    3
 伊奈学園  3
 大宮東   3
 武南★    3
 立教新座★  3
 春日部東   2
 所沢北    2
 豊岡     2
 宮代     2
 八潮     2
 羽生実業   2
 川越東★   2
 浦和実業★  2
 西武台★   2
 以下、1人の学校は、公立では上尾・朝霞西・入間向陽・浦和・市立浦和・大宮北・大宮南・越谷南・白岡・杉戸・草加西・草加南・蓮田松韻・羽生第一・ふじみ野・不動岡・川口工業・久喜工業、私立では慶応志木・西武文理・聖望学園・東野・星野・早大本庄。

◆女子は昌平、埼玉栄、大宮東
 リレー(400と1600)を除き、女子で関東大会出場権を得たのは81人である。
 81人の内訳は公立41人、私立40人で拮抗している。
 学校数で見ると、出場者を輩出したのは公立が19校、私立が10校で、公立の方が多い。
 優勝者は公立5人に対し、私立13人(のべ人数)で、こちらは私立が上回っている。

▼関東大会出場者の多い学校(女子)(リレーは1とカウントする、★は私立)
 昌平★   12
 埼玉栄★  11
 大宮東   9
 伊奈学園  7
 本庄東★  5
 松山女子  4
 花咲徳栄★ 4
 西武台★  4
 聖望学園★ 4
 春日部東  3
 豊岡    3
 所沢西   3
 浦和一女  2
 市立浦和  2
 川口市立  2
 坂戸西   2
 所沢北   2
 本庄第一★ 2
 武南★   2
 以下、1人の学校は、公立では浦和南・春日部女子・熊谷女子・草加東・秩父・不動岡・いずみ・進修館、私立では国際学院・栄北。

◆公立進学校にもチャンスあり
 陸上は個人競技なので公立にもチャンスがありそうだ。
 浦和・浦和一女・春日部・市立浦和(男女)・所沢北(男女)・不動岡(男女)といった進学校からも関東出場者が出ている。男子100mの優勝は春日部、女子やり投げの優勝者は浦和一女である。

 指導者(顧問)の専門分野の関係だと思うが、トラックでは短距離に強い学校、中・長距離に強い学校、フィールドでは跳躍に強い学校、投擲に強い学校と、それぞれ特徴が出ているようだ。

 前述したように、全国高校総体(インターハイ)に出場するには、関東(北関東)を勝ち抜けなければならない。一人でも多くの選手が全国への切符を手にできるよう祈っている。