本日、第49回衆議院議員総選挙の投票日。
 私はすでに28日、期日前投票を済ませている。

◆いつから数えて49回か
 この49回というカウントは、明治23年(1890年)、大日本帝国憲法(明治憲法)の下で行われた選挙から始まっている。
 時の首相は山県有朋であった。

 戦後最初に行われた総選挙は、昭和21年(1946年)の第22回総選挙である。
 続く第23回は昭和22年(1947年)4月に行われた。
 日本国憲法は昭和21年(1946年)11月3日公布、昭和22年(1947年)施行であるから、ここまでは大日本帝国憲法下の選挙ということになる。

 日本国憲法の下で行われた初の総選挙は、昭和24年(1949年)の第24回総選挙である。
 そこから数えれば今回は26回目。

 私が選挙権を得て初めて総選挙は、昭和47年(1972年)の第33回総選挙である。
 当時の首相は田中角栄であった。
 以来、今日まで、国政選挙に関して言えば、だいたい投票権は行使していると思う。

◆総選挙は衆議院だけ
 総選挙と呼ばれるのは、衆議院選挙だけである。

 AKB選抜総選挙というのがあるが、あれはなかなかのネーミングだった。
 普通に言えば人気投票だが、ここにアイドルとは馴染むはずのない「総選挙」という政治用語を持ってきた秋元康のセンスには恐れ入る。
 その後、ご当地グルメ総選挙といった形で人気投票の代名詞として使われるようになった。

 総選挙が衆議院だけなら、参議院は何と呼ぶか。
 もちろん通常選挙である。
 衆議院は、全員がいっぺんに辞めて選び直すから総選挙。
 参議院の方は、3年ごと半数改選で、選挙は定期的にやって来るから通常選挙。
 高校受験生必須の知識である。

◆選挙の年は、入試に出やすいか
 選挙があった年(年度)の入試には、選挙に関する問題が出やすいかということだが、それとは関係なく出ているようだ。
 そもそも、選挙があった年というが、衆参両院の議員選挙だけを見ても、ほぼ毎年にように選挙が行われている。
 
 たとえば、埼玉県公立入試について2000年(平成12年)から2019年(令和元年)までの20年間で見てみると、衆参どちらの選挙も行われなかったのは、2002年、2006年、2008年、2011年、2015年、2018年の6年だけであるが、そのうち3回はその年度の入試に選挙に関する問題が出ている。

 埼玉県公立希望者が知っておきたいのは、2015年(平成27年)入試あたりから、選挙に関する問題の出題頻度が高まったことだろう。
 2015年(平成27年) 小選挙区制、比例代表制
 2016年(平成28年) 参議院議員任期 衆議院の解散
 2017年(平成29年) 一票の格差
 2018年(平成30年) 小選挙区制、比例代表制
 2019年(令和元年) 
 2020年(令和02年) 比例代表制、一票の格差
 2021年(令和03年) 
 2022年(令和04年) ? 

 来るべき2022年度入試(令和4年度入試)では、前年に出題がなかっただけに要注意をということになる。
 小選挙区制、比例代表制など選挙の仕組みについての理解が問われるのは当然として、「一票の格差」に関する出題があることにも注目しておこう。