埼玉県教育委員会は13日、第2回進路希望状況調査の結果を発表した。
学校・学科ごと倍率など詳細データはこちら。↓
令和4年3月中学校等卒業予定者の進路希望状況調査(令和3年12月15日現在)
第1表 調査の概況(PDF)
第2表 統計表(エクセルデータ)
これに加え、第1表、第2表の一括ダウンロード(PDF)
という構成になっている。
エクセルデータのうち、皆さんの関心が高い学校、学科ごとの志願者及び倍率については、
「第1表」に全日制普通科、「第1表続」に全日制専門学科と総合学科のデータが出ている。
なお、この調査は県内の国公私立全校(487校)が調査対象になっている。
私立の希望状況については「第4~6表」に出ている。
本日は主に普通科各校の倍率を見て行くが、その前に全体倍率をざっと見ておこう。
●全日制全体 1.12倍(前年同期1.12倍)
●普通科 1.19倍(前年同期1.19倍)
●専門学科 0.93倍(前年同期0.91倍)
●総合学科 0.92倍(前年同期0.96倍)
専門学科は、農業、工業、商業、理数、外国語などがそれぞれ若干上昇しており、専門学科全体でもやや上昇した。
一方、総合学科は前年同期より下がっており、全日制全体では前年同期と変わらない。
次に普通科の倍率上位校を見てみよう。
普通科は全部で110の学校(学科とコース合わせて)がある。
カッコ内に前年同期倍率を示した。
◆普通科倍率上位校(1位~10位)
01 市立浦和 2.80(2.29)
02 川口市立(普)2.53(2.42)
03 市立川越 2.50(2.90)
04 浦和西 1.91(1.78)
05 浦和南 1.80(1.32)
06 越谷南 1.79(1.69)
07 川越南 1.76(1.99)
08 南稜 1.73(1.71)
09 鳩ヶ谷 1.72(1.59)
10 大宮 1.71(1.76)
上位3校の顔ぶれは前年同期と同じだ。
前年同期は市立川越、川口市立(普)、市立浦和の順だったので、前年1位の市立川越と同3位の市立浦和が入れ替わった形だ。
今回調査で2倍超えはこの3校だけだったが、前年同期も同じようにこの3校が2倍超えだった。
昨日の記事で、市立川越の今回調査における倍率は「3倍を少し超えるあたりか、2倍台の後半あたりが予想される」と書いたが、離脱者が予想以上で2.50倍まで下がった。
浦和西、越谷南、川越南、南稜、大宮の5校は前年同期も上位10校に入っていた。
浦和南は、前年は24位だったが、大きく倍率が上がり5位まで上昇した。前年同期との比較では0.52ポイント上がった市立浦和が最高で、0.49ポイント上がった浦和南は2番目である。
鳩ヶ谷は、14位から9位とやや順位を上げた。
前年同期の上位10校のうち、越ヶ谷(7位→12位)と大宮北(9位→18位)は順位を下げた。越ヶ谷は定員増、大宮北は学校選択問題採用校への移行が影響していると考えられる。
◆普通科倍率上位校(11位~20位)
11 所沢北 1.64(1.59)
12 越ヶ谷 1.61(1.72)
12 和光国際 1.61(1.29)
14 越谷北 1.58(1.46)
15 蕨 1.53(1.63)
16 川越 1.46(1.40)
17 所沢 1.44(1.23)
18 大宮北 1.43(1.70)
19 浦和一女 1.38(1.41)
20 浦和 1.37(1.30)
所沢北、越谷北、蕨、川越、浦和一女の5校は、前年同期も上位20校までに入っていたので、ほぼ定位置と言えるだろう。
所沢(34位→12位)と和光国際(28位→12位)は、前年同期と比べ、大きく順位を上げた。
浦和(26位→20位)は、前年同期よりやや倍率を上げ、順位も上げた。
浦和、浦和一女、川越は、今後若干の倍率上昇があるかもしれないが、それほど大きな変化はないだろう。
和光国際と所沢は、やや上がり過ぎの感があるので、今後下がりそう。
◆普通科倍率上位校(21位~30位)
21 与野 1.36(1.20)
21 入間向陽 1.36(1.30)
21 上尾 1.36(1.68)
24 川越女子 1.34(1.35)
24 ふじみ野 1.34(0.97)
24 川口市立(スポ科)1.34(1.44)
27 深谷第一 1.33(1.18)
28 豊岡 1.32(1.23)
28 熊谷西 1.32(1.55)
30 川口 1.30(1.22)
入間向陽(27位→21位)と川越女子(23位→24位)は、倍率も順位もほぼ前年同期と同じ。
ふじみ野(71位→24位)は大きく順位を上げた。前年同期から0.36ポイント上がっているが、この上昇率は前述の市立浦和、浦和南に次いで全県で3番目だ。
与野(40位→21位)と深谷第一(45位→27位)も順位を上げている。
一方、上尾(11位→21位)、川口市立・スポーツ科学(17位→24位)、熊谷西(15位→28位)はやや順位を下げている。
安定しているのは川越女子くらいで、このあたりになると隔年現象により毎年顔ぶれが入れ替わる。
今以上に上がる学校は少なく、どこまで倍率を維持できるかというところだ。
以上。ちょうど30位までが今回調査で1.30倍を超えた学校である。
◆その他の学校選択問題採用校の倍率
学校選択問題採用校22校のうち17校は、今回調査で上位30校(1.30倍以上)に含まれている。
残り5校の順位、倍率は次のとおりだ。
37 不動岡 1.20(1.36)
39 熊谷女子 1.07(0.99)
57 春日部 1.05(0.99)
61 川口北 1.04(0.89)
66 熊谷 1.00(0.93)
普通科の全県倍率(1.19倍)を超えているのは不動岡のみで、それもスレスレ。過去5年を振りかえると、同校のこの段階での倍率は最高が1.60倍、最低が1.33倍であった。そうしてみると今回の1.20倍はいかにも低い。これ以上の低下は考えにくいが、ここ数年の低落傾向は心配だ。
春日部は毎度言っているように、今回調査の対象になっていない隣接県協定に基づく千葉県生の出願もある程度見込まれるので、本番に向けては若干上がって行くだろう。
また、これも繰り返し言っているが、熊谷、熊谷女子の落ち込みが激しい。下がる要素はなく定員割れということはないだろうが、全県平均まで達するかどうか。
川口北は、前年同期の定員割れ状態こそ脱したが、引き続き低倍率だ。学校選択問題採用校だけで見ると、外国語科のある(あった)和光国際や不動岡は女子比率が高く、理数科のある大宮や所沢北や大宮北はやや男子比率が高い傾向がある。川口北は外国語も理数もないが、元々男子比率が高く女子比率が低い傾向があった。隣の川口市立がリニューアルされて以来、その傾向に拍車がかかったようだ。
明日は専門学科、総合学科について見てみようと思う。
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