昨日(10月20日)、プロ野球ドラフト会議が行われた。
 また、明後日(22日)から秋季関東高校野球大会が開幕する。
 というわけで、久しぶりの高校野球ネタである。
 野球に興味のない方はスルーしてもらおう。
 また、今さらの記事内容なので、野球に詳しい方もスルーしてもらおう。

 <ドラフト>埼玉西武、蛭間1位指名 花咲徳栄・藤田は日ハム1位、8年連続の指名獲得は高校野球史上最長(埼玉新聞)

◆県内から現役3人、浦和麗明から初
 県内高校から現役3人が指名された。
 金田優太内野手(浦和学院)ロッテ5位
 藤田大清外野手(花咲徳栄)日本ハム育成1位
 吉川悠斗投手(浦和麗明)ロッテ育成1位

 金田選手は今春の選抜大会ベスト4の立役者の一人。
 花咲徳栄は藤田選手の指名によりドラフト指名が8年連続となった。これは高校野球史上、歴代最長記録。
 吉川選手は浦和麗明として初の指名獲得選手。
 以上3人が高校在学中の現役選手。
 
 県内高校を経て、大学・社会人・独立リーグに進んだ選手は4人が指名された。  
 蛭間拓哉外野手(浦和学院→早稲田大)埼玉西武1位
 松井颯投手(花咲徳栄→明星大)巨人育成1位
 樋口正修修内野手(北本→駿河台大学→埼玉武蔵ヒートベアーズ)中日育成3位
 宮崎颯投手(埼玉栄→東京農大)ソフトバンク8位

 蛭間外野手は堂々の1位指名。
 県内高校出身の1位指名は、最近では一昨年の井上智也選手(花咲徳栄→ソフトバンク)、昨年の吉野創士選手(昌平→楽天)に次ぐもの。
 蛭間選手と同様、浦和学院から早稲田大を経てプロ入りした選手に小島和哉投手(ロッテ)がいる。
 また、蛭間選手と高校同期の渡辺勇太朗投手は4年前のドラフトで埼玉西武に入団しており、再びチームメイトとなる。

 なお、プロ野球には、支配登録選手に対し育成選手という制度がある。
 支配下登録選手というのは一軍の試合に出られる選手で各球団70人まで。
 育成選手は基本3年以内に支配下登録選手に昇格しないと自由契約や戦力外となり、事実上の解雇となる。
 なかなかシビアだが、プロ野球ファンなら誰でも知っている千賀滉大投手(ソフトバンク)や甲斐拓也捕手(同)、周東右京選手(同)なども育成から這い上がってきた選手だ。一日も早く支配下登録選手になってもらいたい。

◆ドラフト8年連続の花咲徳栄
 今年のドラフトでは、花咲徳栄から指名獲得選手が出るかどうかが注目されていた。
 【ドラフト】高校歴代最長8年連続指名かかる花咲徳栄、意図的にプロ入り選手作る岩井監督の流儀(日刊スポーツ)

 花咲徳栄から高校歴代最長の8年連続指名 日本ハム育成1位の藤田(スポニチ)

 【花咲徳栄 8年間の指名選手】
 2015年 武田(大瀧)愛斗(埼玉西武4位)
 2016年 高橋昴也(広島3位)
     岡崎大輔(オリックス3位)
 2017年 西川愛也(埼玉西武2位)
     清水達也(中日4位)
 2018年 野村佑希(日本ハム2位)
 2019年 韮沢雄也(広島4位)
 2020年 井上朋也(ソフトバンク1位)
 2021年 味谷大誠(中日4位)
 2022年 藤田大清(日本ハム育成1位)

 この中では、岡崎選手が昨年で現役引退している。選手としては目立った活躍はなかったが、スカウトとして球団に残っている。プロ経験者のスカウトとしては史上最年少(23歳)ということだ。
 西武の愛斗選手は今シーズン一軍出場121試合と中心選手の一人として活躍。
 中日の清水選手は中継ぎに転向し54試合出場、3勝1セーブ、防護率3.04とチームに欠かせない存在に。
 日本ハムの野村選手は故障が多く今季も93試合出場にとどまったが、出場試合ではクリーンアップを任されることが多かった。
 西武の西川選手は出場35試合、広島の韮沢選手は出場7試合。
 広島の髙橋選手、ソフトバンクの井上選手、中日の味谷選手は一軍出場はなかった。

◆各校はドラフト指名をどう伝えたか
 各校ホームページが今回のドラフトをどう伝えたか。
 早かったのは浦和学院で、今朝の段階で特集ページが組まれていた。
 プロ野球ドラフト会議結果報告(浦和学院)

 初の指名選手が出た浦和麗明もHPで発信していた。
 プロ野球ドラフト会議速報! 吉川悠斗投手 千葉ロッテマリーンズ育成1位指名!(浦和麗明) 

 8年連続の花咲徳栄も当然ながらニュースを発信。
藤田大清君が日本ハムファイターズ育成選手に!(花咲徳栄)

 独立リーグ・埼玉武蔵ヒートベアーズの樋口選手は野球では無名の北本高校出身だ。
樋口正修さん(平成28年度卒)がプロ野球ドラフト指名を受けました(北本)

◆昌平、春の選抜初出場なるか
 秋季関東高校野球大会が22日に開幕する。
 東京を除く関東7県から15校が参加する。
 通常各県2校だが開催県にはプラス1校の枠がある。
 今回は埼玉開催なので、埼玉県から昌平、浦和学院、山村学園の3校が出場する。
 
 この大会でベスト4に入れば、来春の全国選抜大会出場が濃厚となる。
 夏と異なり春の選抜出場校は推薦で決まるが、過去の事例から見て秋季関東大会ベスト4なら、まず間違いないだろう。

 県大会1位で出場の昌平は、開催県のアドバンテージで非常に有利な組み合わせとなっている。
 1回戦はシードで、2回戦は慶応(神奈川2位)と常磐大高(茨城2位)の勝者と当たるが、これに勝てばベスト4以上確定。
 つまり1回勝てば春の選抜がほぼ確定。

 県大会2位で出場の浦和学院は、1回戦の相手が横浜(神奈川1位)。勝てば健大高崎(群馬1位)と青藍泰斗(栃木2位)の勝者と当たり、これに勝ってベスト4。
 県大会3位で出場の山村学園は、1回戦の相手が土浦日大(茨城1位)。勝てば山梨学院(山梨1位)と成田(千葉2位)の勝者と当たり、これに勝ってベスト4。
 浦和学院、山村学園は、1回戦が他県の1位、2回戦もおそらく他県の1位なので、厳しい戦いが強いられる。

◆埼玉4強以外なら23年ぶり
 過去20年の春の選抜出場校を見てみよう。
 (出場なしの年もある)
 
 2022 浦和学院(ベスト4)
 2021
 2020 花咲徳栄 ※大会中止
 2019 春日部共栄
 2018
 2017
 2016 花咲徳栄
 2015 浦和学院(ベスト4)
 2014
 2013 浦和学院(優勝)
    花咲徳栄
 2012 浦和学院
 2011 浦和学院
 2010 花咲徳栄
 2009
 2008 聖望学園(準優勝)
 2007
 2006
 2005 浦和学院
 2004
 2003 浦和学院
    花咲徳栄
 2002 浦和学院
 2001
 2000 埼玉栄

 以上のように、2000年に埼玉栄が出場した後は、ほぼ浦和学院(8回)と花咲徳栄(中止回含め5回)の独占状態だ。
 この間、春日部共栄と聖望学園が1回ずつ出場。
 
 仮に今回、昌平または山村学園が選抜出場を決めると、二強(浦和学院・花咲徳栄)以外は2019年の春日部共栄以来4年ぶり、四強(二強+春日部共栄・聖望学園)以外は2000年の埼玉栄以来23年ぶりとなる。
 また仮に、2校が選抜出場を決めた場合、浦和学院と花咲徳栄が出場し浦和学院が優勝した2013年以来10年ぶりとなる。