「なるほど、こういう手もあったか」という文化祭運営の注目すべきスタイルを紹介しよう。
文化祭の中身ではなく、費用捻出のための協賛金募集に関することだ。
取り上げるのは岩槻高校である。
このブログでも書いたように、文化祭の前々日、私はアポなし訪問を仕掛けている。
その際も、学校としての力の入れ方が半端ではないと感じたのだが、後で一連の流れを振り返ってみると、確かに半端ではなかった。
では、順を追って説明しよう。
◆トップページに「文化祭」メニュー
ホームページのトップメニューに「岩高祭」というメニューを設けていた。
画像が不鮮明で見にくいと思うが、右から2番目が「岩高祭」メニューだ。
期間限定だと思うが、今日現在まだ残っている。
ただ、これについては文化祭特設ページを設けたり、バナーを貼り付けたりしている学校も少なくないので、珍しいとは言えない。
◆協賛金を募る
文化祭用のパンフレットを作る学校は多い。
受付で渡されるA5判の小冊子だ。
制作費(印刷費)を捻出するため、この冊子に広告が入っている学校も多い。
先日行った川越高校くすのき祭のパンフレットは60ページのうち19ページが広告ページで、そこに71社もの広告が入っていた。
お祭りに寄付はつきものだから、広告出稿した企業も、その効果は期待せず、お付き合いで出したのだろう。
ということで、協賛金を募るのも決して珍しいとは言えない。
ただ、岩槻の場合、そのやり方が少し違っていた。
ホームページのお知らせ欄に第57回 岩高祭企業協賛の御案内を掲出したのである。
◆協賛社をHPでも紹介
普通はパンフレットに掲載して終わりだが、岩槻高校はここからが違った。
まずホームページ記事で紹介した。
スポーツや文化イベントのサイトでよく見かける絵柄だ。
当該のHP記事はこちら。
「文化祭パンフレット完成」(9月8日 岩槻高校HP)
社名をクリックするとその会社のサイトに飛ぶのかと思ったが、それはなかった。
それにしても、ここまでやったのは県内公私立で始めてではないか。
◆SNSでも情報発信
Instagramフォロワー数で県内公立トップを走る岩槻高校は、公式Instagramでも協賛社を発表した。
◆会場掲示と放送も
協賛に応じた企業は、ここまでで元は取れたのではないかと思うが、まだある。
文化祭当日に放送で社名を披露し、掲示板でも紹介した。
この動画の2:47~2:54あたりを見てもらうと、協賛社の社名を掲示している様子が見られる。
見た目はいまいちだが、来場者全員が通る場所に掲げてくれれば、協賛社としても満足だろう。
パンフレット+ホームページ+インスタグラム+校内放送+校内掲示。
これらは事前に協賛特典として示されていたものなので、学校としては契約内容を履行しただけなのであるが、費用捻出のための協賛金募集の新しいスタイルとして評価できるのではないか。
これで来年は倍の協賛社を集められる。
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