文化祭シーズン幕開け。取材(写真撮影)に行かなければならないが昨夜から咳が止まらない。自分としてはどうってことないが他人様に迷惑をかけるから自粛しよう。一歩も外に出ず一日を過ごす。

 たっぷり時間があったのでYouTubeを見てみる。
 そうそう。余談だが、つい最近、60代半ばの知り合いと話をしていて、私が「あ、それYouTubeで見たよ」と言ったら、「ユーチューブって何?」と聞き返され、椅子から滑り落ちそうになった。
 まあ、年も年だし、この先YouTubeはもとよりTwitterやInstagramと無縁であっても何の問題もない。

 だが、同じ年寄りであっても私の場合、仕事柄YouTubeのような動画サイトの教育的な可能性について考えないわけには行かない。

 「高校入試」とか「高校受験」というワードで検索をかけてみるが、思ったより少ない。いや、見きれないほどあるのだが、登録者数や視聴回数が多く、更新頻度が高いものが意外と少ないということだ。むしろ「中学入試」とか「中学受験」で検索した方が、たくさん出てくる。
 
 YouTubeにおいて「高校入試」「高校受験」は、大きな市場になりえないのか、または、まだまだブルーオーシャンの段階にあると見るべきか。私としては、どういう動画にニーズがあるかがまだ発見されていないと考えたいのだが、多分に願望が含まれている。

 塾の先生による動画が結構あるが、リアルな授業をそのまま動画化したようなものがほとんどだ。これではリアルに勝てない。動画による一方的な講義が、互いの息遣いが聞こえるリアルな授業を上回ることはない。

 動画にあってリアルな授業にないのは「編集」というプロセスだ。ここに手間暇かけたものであればリアルな授業を上回れるかもしれない。上回らないまでもリアルを補完し、リアルと共存できるかもしれない。

 塾の先生方でYouTubeなど動画サイトを運営してみようとお考えの方には、「編集」に手間暇をかけたほうがいいのではないか。と、とりあえず提案しておこう。