友達は多いほうがいいか少ないほうがいいか。いま現在の私は少ないほうがいい。ないしは少なくていい。もともと付き合いが悪いところにもってきて、年を取り、一層付き合いが面倒になってきたからだ。
 一人で働いて、一人で遊んで、それでいいや。孤独って結構楽しいもんだぜ。それに、どうせ先は長くないんだから。

 だが、若い人に聞かれたらどうだろう。そんなの要らないよとは言い切れない。
 内心、無理に友達作ってどうすんのよ、なのだが、いればいたで楽しいことがあるわけだし、友達付き合いの煩わしさも少しは知っておいたほうがいい。

 最近ようやく分かってきたのは、年を取ると、面倒なことから手を引いて行ってよくなることだ。若いころは面倒でもやらなければならないことが多々あった。今はそれがない。「まあ年寄りだからしょうがない」と大目に見てもらえる。有難いことだ。

 私の身の回りには、年寄りのくせに友達作りに余念のない人々もいるが、ご苦労なことだ。彼らに孤独の楽しみというやつを教えてやりたいが、考えてみれば、彼らは私にとって友達ではなく、彼らも私を友達とみなしていないから、言ってやる機会がない。友達のいない人間の弱いところだ。

 孤独が好みの私だが、まったく人づきあいが出来ないわけではない。友達の作り方を知らないわけでもない。一応やり方は分かっている。
 では、そのやり方はどこでどう手に入れたかというと、やはり小中高生だった若いころである。だから、若い人には、やっぱり友達は作ったほうがいいよと言ってやる。

 私の作戦は、友達付き合いのいいやつを友達にすることだ。こいつは楽ちんだ。一人と付き合うことで大勢と付き合う気分が味わえる。友達付き合いが苦手な人には、この作戦をおすすめする。
 間違って私のような人間とお友達になってしまうと、その先がない。Facebookで友達リクエストしてきても広がらないよ。

 ちなみに9月の予定を見てみると、友達との付き合いは1回だけだ。これで十分。多すぎるくらいだ。