最初に断っておくが、これはパーティでの軽い会話である。酒も入った席(私は飲まんが)での半分ジョークみたいなお話。
仕事上で多少のお付き合いがある若い営業マンS君。本当はさん付けすべきなんだろうが、わが子よりさらに年下だし、親しみを込めてのS君。仕事ぶりはなかなかよろしい。
「また、何かあったら是非お声をかけてください」
「私でお手伝いできることがあったら是非おっしゃってください」
決まり文句だね。社交辞令というやつで深い意味はない。こちらこそで終わる話。
だが、暇を持て余していた私は、ツッコミを入れてやる。
S君、キミはいつから三菱商事になったんだ。伊藤忠か。
キミが期待する何かは日々とめどなく発生しているわけだが、キミに頼んで解決してもらえる問題が一体どれだけあるんだ。何かあったらと堂々言ってのけるのは、何でもできるようになってからだ。
まず、キミが何を出来るのかを教えてくれ。何をやりたいのかを知らせてくれ。そうすれば頼み事が発生するかもしれない。
腹が減ったら言ってくれ。
じゃあキミは、和食も中華もフレンチもイタリアンも何でも作れるのか。正解はラーメン食いたくなったら言ってくれ、だろう。
お手伝いできることがあったら言ってくれ。
おうおう、これまた大きく出たな。キミがどんな力を持っているか分からんのにどうやってお手伝い頼むんだ。だいいち、世の中で成功している人は(私は違うが)、キミごときの手伝いなどいらんのだよ。全部自分でできちゃう。
よーく胸に手を当てて考えてみろ。お手伝いが欲しいのはキミの方だろう。仕事が欲しいんだろう。金が欲しいんだろう。助けて欲しいんだろう。人のお手伝いしてる場合じゃない。そういう立場じゃない。逆だよ。
まあ、今ここは商談の場じゃないから、営業トーク全開されても迷惑なんだが、普段はそういう物言いをしてたらダメだと思うよ。
というわけで、じゃ、改めてカンパーイ!
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