埼玉県内市町村ごと新型コロナ陽性者数と、その地域の学校再開状況とは概ね連動しているだろう。
 すなわち、感染者が少ない市町村ほど通常登校・通常授業への復帰が早く、感染者が多い市町村ほど復帰が遅いはずだ。
 という仮説について検証するのが本日のお題である。

 用いたデータは、県公式サイトにある新型コロナ感染症の県内の発生状況である。
 ここに市町村ごとの感染者数を色別で表した発生状況図がある。

 このデータと、昨日私が調査した市町村ごとの通常授業への復帰状況を合わせたのが次の表だ。

 6月第1週(1日~)から通常登校に入った秩父市は、すでに5月18日から分散登校が始まっていた。市内感染者は4月5日の2例のみであるから当然の措置と言えるだろう。長瀞町、横瀬町、皆野町、小鹿野町は感染者ゼロ。ときがわ町、羽生市、毛呂山町、寄居町、蓮田市、深谷市も10人以下である。
 15人の飯能市、八潮市は、同レベルの他市町村に比べ、やや早い復帰だ(飯能市の場合、分散登校の学校と通常登校の学校がある模様)。

 6月第2週(8日~)から通常登校に入るのは、4人以下の伊奈町、桶川市、加須市、川島町、北本市、行田市、久喜市、坂戸市、宮代町、吉見町、杉戸町と、9人以下の小川町、白岡市、鶴ヶ島市で、いずれも妥当な時期と考えれれる。
 再陽性含む14人の上尾市は感染者数に比してやや早い復帰だ。

 6月第3週(15日~)から通常登校に入るのは、17市6町ともっとも多い。人口1位のさいたま市と人口2位の川口市は、感染者数でもそのまま1位2位である。
 両市に次いで感染者数の多い春日部市、狭山市、戸田市、和光市、草加市もこの週からの復帰となる。
 滑川町、松伏町は感染者ゼロだが、この週からの復帰。

 6月第4週(22日~)から通常登校に入るのは、人口も多く感染者数も多い川越市、熊谷市、所沢市の3市。

 6月第5週(29日~)以降通常登校に入るのは2市1町。感染者ゼロの嵐山町の場合、分散登校は第2週までで、第3週からは通常登校(但し1教室20人程度)、第5週からは通常登校(1教室通常人数)となるようだ。
 越谷市、日高市は、感染者の割にはやや遅い復帰だ。

 以上であるが、感染が拡大していない地域ほど通常登校への復帰が早く、感染が拡大している地域ほど遅くなるという傾向は、ほぼ確からしい。
 やや早め、やや遅めと見られるケースもあるが、それぞれに事情があるのだろう。