秋の文化祭シーズンが始まった。今年度は各校とも日程の決定が遅く、調査が不十分であるが、例年の傾向から第二週である11日(土)・12(日)あたりが集中日となるのではないか。
 埼玉県立では浦和一女、川越、熊谷、伊奈学園などが昨日・今日の開催だ。

 緊急事態宣言の発令及び延長で、一般公開なしで行われている。
 中止の学校もあるのかもしれないが、例年通りとはいかなくても文化祭のような学校行事は基本的には行うべきであると考える。
 このことは以前の記事でも書いた。
 「文化祭、無観客でも楽しめる生徒じゃないと」(2021年6月)

 同じ学校行事でも修学旅行は学年単位の行事であるが、文化祭や体育祭は全校的な行事である。
 1年生から3年生まで全員が参加する。
 準備から当日の運営まで、リードするのは上級生だ。下級生はそれを見て学び、自らが上級生になったとき、その経験を生かす。
 だから、フルスペックの文化祭ではなくても、伝統の継承という点で実施する意味がある。

 今日は残念ながら見に行けなかったが、毎年「門」が呼び物になっている県立川越は、観客が来ない文化祭であっても、例年どおり「門」を制作している。
 設計から資材の調達、制作まで、代々受け継がれてきたノウハウを継承するという点でも意味のあることだ。
 部活の発表や展示にも同じことが言える。
 クラス展示にしても、やはり上級生のものはそれなりに完成度が高いが、それも下級生のときの経験が生きているのだ。
 だから、上級生から下級生へという縦のつながりを途切れさせないためにも、実施すべきなのだ。

 例年通りの文化祭が出来ないことは、新たな可能性を開くチャンスである。
 一例を挙げれば、県立伊奈学園では、一部の部活発表をライブ配信している。
 「いなほ祭 ライブ配信」
 生徒だけでは難しいので、おそらく先生の手が入っているはずだが、こうした経験は今後に生きるものと思われる。

 来年以降の文化祭は、リアルとオンライン配信を組み合わせた形が増えてくるだろう。
 仮にある学校の文化祭を実際に見に行ったとしても、時間の関係で全部は見られない。
 あれも見たかった。あれを見逃した。
 そういうものが出てくる。
 また、開催日が集中するから、行きたくても行けなかったという場合もあるだろう。
 そういったことを想定し、ライブであれアーカイブであれ、映像配信を並行するのはこれからの一つの形となって行くだろう。

 たまたま映像配信の話を取り上げたが、その他の場面でも生徒たちは不自由な中で、制限がある中で、「よくぞ思いついた」というような面白い発想をしてくるものである。
 厳しい条件下での開催は、生徒たちの知恵と工夫を引き出すチャンスでもある。

 コロナ禍における開催ならではの工夫や斬新な試みをご存知の方、ぜひ教えてください。