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 タケカワユキヒデさん、市教育委員に就任「僕らの頃の学校は自由で天国だった」
 ゴダイゴのタケカワさんが、さいたま市の教育委員に就任したというもの。
 
 さいたま市は政令指定都市なので、ある意味県と同格と言ってもいい。
 県教委とは別の独自の施策を実施することができる。
 なので、川口市とか川越市とか越谷市とかの教育委員になったというのとは、ちょっと違うかなという印象。

 ちなみに6月28日付就任なので、さいたま市教委のHPはすでに更新されている。
 さいたま市教育委員会について
 さいたま市教育委員は、教育長を含め6人いる。
 教育長は細田眞由美さん。この方は元大宮北高校校長。
 教育長職務代理者は大谷幸男先生。この方は元大宮高校校長。
 元公立高校教諭である私はお二人とは多少なりともご縁があるが、大谷(おおや)先生はたぶん5歳くらい年長なので「先生」と呼ばなければならない。
 他に、埼玉大学の教授、医師会関係の方、経済団体の方がいて、ここに武川行秀さんが加わった。

 武川さんは浦和高校出身で、私の1学年下だ。
 ということは、同じ時代に、同じようなことを経験してきたわけだ。
 ただし、今も昔もまったく接点はなく、ゴダイゴのタケカワユキヒデとして一方的に知るのみだ。

 「僕らの頃の学校は自由で天国だった」
 この場合の学校が、小学校か中学校か高校かは分からないが、とりあえず高校に限定すれば、たしかに自由だったかもしれない。
 当時はそれが日常だったので、「おれたちは自由だ」という自覚はなかったが、後に高校教員になってみて、「おれたちはメチャクチャ自由だったんだ」と知った。
 勉強が得意じゃなかった私にとって、むしろ地獄と言ったほうがいい部分もあるが、校則があるわけじゃなし、先生方もいちいち細かいことを言わないから、今にして思えば天国と言えないこともない。

 だがしかし、学校が「自由で天国」だったのは、学校だけがそうであったのではなく、世の中全体が「自由で天国」だったのだ。
 いわゆる高度経済成長時代だ。
 私たちの青春時代は、あの右肩上がりのグラフときれいにシンクロしているのだ。
 昨日より今日、今日より明日と、確実に生活は良くなった。
 何だかんだで未来に希望が持てた。
 そりゃあ、天国だろう。

 私より一つ下の武川さんは今年古稀を迎える。
 高齢者は「僕らの頃」の話をしてはいけない。
 いや、してもいいが、それが時代と共にあったことを忘れてはならない。

 今、子供たちにとって、なぜ学校が自由で天国ではないのか。
 その責任が時代を作ってきた大人たちにあるのは当然だ。
 もちろん、武川さんも、そこは分かった上で言っているはずだ。

 さいたま市の教育発展のため、老体に鞭打って頑張って欲しい。