マスコミは何を望んでいるのか。
 その本音というか本性がよく分かるのがこの見出し。
 東京都の新規感染者3万6814人 金曜日で過去最多(テレ朝News)

 金曜日で過去最多って何だよ。
 曜日に何か特別な意味でもあるのか。
 って、そんなものあるはずはなく、ただ「最多」が使いたいだけ。

 「おい、何か最多とか最高とか使える数字ないのか」
 「分かりました。調べてみます」
 「どうだ、あったか」
 「ありました。金曜日では過去最多です」
 「よし、それで行こう」
 
 なんてやり取りがあったかどうか分からんが、これに近いことが行われているのだろう。
 傍から見ると、なんと恥知らずなことやってるんだとなるが、組織の中にいると、そういう感覚は無くなるのだろう。
 まあ次は「1日では過去最多」、「2日では過去最多」とやるのだろう。
 それも尽きたら、「月曜日と木曜日の合計では過去最多」「水曜日の午前中では過去最多」なんていう手もある。
 一生、やってろ。

 と、悲しきサラリーマンのことは放っておくとして、今日の取材で私自身が驚いたことを報告しておこう。

 某高校に取材に行った。
 生徒数人に学校生活等についてインタビューした。
 そこまではいい。

 最後に顔写真を撮らせてください、となった。
 で、その際、一瞬だけマスクを外してもらうようお願いした。
 ところが、中の一人だけ、素顔は見られたくないという。
 「私、ブスだから」
 (ブスは差別用語かもしらんが、本人が何度も言うので)

 「ホント、顔に自信ないんです」
 「みっともないんです」
 「恥ずかしい」

 結局、傍にいた先生が、「使うか使わないかは後で決めればいいから」と説得してくれて、何とかその場を切り抜けた。
 
 こういう経験、コロナ以前はなかった。
 インタビューが終わって「写真一枚撮らせてもらえます?」と言えば、「はい」で済んだ。
 もちろん、顔出しNGは以前もあったが、そういう子はインタビューも受けたくない。
 取材そのものがNGなのだ。
 が、インタビューには応じるが、顔出しはNG。

 今やマスクは「顔パンツ」などとも言われる。
 人前で恥ずかしくて外せない。
 この子らは一生マスクを付け続けるのだろうか。

 おそらく、日々子供たちと接している学校や塾の先生方だったら、「今、そういう子多いですよ」ということなんだろう。
 だが、直に子供たちと接する機会が少ない私には、驚きの光景、というか反応だった。
 話には聞いていたが、実際にいるんだ。

 コロナ対策から始まったマスクだが、別の機能を果たしている。
 一部の子供たちはマスク依存症に罹っているのかもしれない。
 マスクは外の社会との間に壁を作る役割を果たしている。
 これが高ずると、社会との断絶にもつながりかねない。
 
 これだけマスクをしろとうるさく言ってきたわけだから、急に外せとは言いづらいが、子供たちがコロナとは別の病に罹ってはいないかと心配になった。