彩の国私立進学フェアが大宮ソニックで行われた。
 「彩の国進学フェア」は、2020年、2021年の2年間、コロナの関係で会場型イベントを中止した。
 よって3年ぶり開催となる。

 「彩の国進学フェア」は、全国的に見ても高校進学関連イベントとしては最大規模である。
 コロナ以前の2019年は、来場者は2日間で6万人を数えた。
 主催者発表の来場者数は、しばしば水増しされるが、1か所しかない入場口で複数スタッフが手動カウンターでチェックしているから、かなり正確な数字だ。
 これだけの規模のイベントとなると、いくらコロナが下火になって来たとは言え(計画段階ではそうだった)、今まで通りは難しい。
 そこで、規模を縮小し、私立限定のフェアとして実施されたわけである。

 7月18日は川越会場(ウエスタ川越)で、そして今日は大宮会場(大宮ソニックシティ)でと、日と場所を分散し行われた。

◆懐かしの大宮ソニック会場
 「彩の国進学フェア」の第1回は、2001年8月3・4日に行われた。
 そして会場は、今日と同じ大宮ソニックシティ展示場であった。
 21年ぶりに原点の会場に戻って来たというわけだ。

 今思うと、あの広さの会場で、よく公立私立を集めて出来たものだと思う。
 さいたまスーパーアリーナは、前年の2000年には完成していたが、そこを使おうという発想はなかった。

 公立がこの手のイベントに参加することになったのはこのフェアが初めてだ。
 だから話題を集めるだろうとは思った。
 ただ、告知手段がきわめて限られていた。
 今は全中学校に配布されている「よみうり進学メディア」だが、これが創刊されたのは翌2002年のことだ。
 新聞としては読売新聞埼玉版が唯一の告知媒体だった。

 今ならホームページやYouTube、TwitterやInstagramなどで告知できるが、スマホなど誰も持っていない時代だ。
 というか、スマホという言葉自体なかった。

 それでも予想を超える受験生・保護者が来場した。
 初日には今はやっていないがオープニングセレモニー的なことも行った。
 これから全国総文祭に出かけなければならないという大宮光陵高校管弦楽部に無理を言って演奏してもらった。
 
 会場内はこんな様子だった。
 
 しかし、会場外には長蛇の列。
 
 列は隣接の鎌塚公園を埋め尽くし、何度も折り曲がり行ったり来たりしながら、ついには大宮駅西口の橋上デッキまで延びた。
 こうなると大宮駅も黙っちゃいない。
 いや、その前に警察だ。
 「おまえら、この場所を何だと思ってるんだ」
 「道路(歩道だけど)や公園占有するなら許可もらってからにしろ」
 「近所や通行人から苦情が殺到しているぞ」
 騒ぎを聞きつけて消防署も来た。
 「一度にこんな人数会場に入れたらダメなんだよ」

 とまあ、こんなすったもんだがあって、これはもう大宮ソニックでは無理だろうとなり、翌年からさいたまスーパーアリーナに会場を移した。
 
 久しぶりの、そして思い出の大宮ソニック進学フェア。