本日は教育とも入試ともまったく関係ない話である。
 27日(土)から28日(日)にかけて山梨県南巨摩郡にある七面山(しちめんざん)に登って来た。
 標高は1989m。日本に百名山にも数えられる。

 行動としては登山なのであるが、参拝目的である。
 七面大明神を祀る七面山奥の院の参拝。
 日蓮宗の信仰の山である
 
 一応断っておくが、日蓮宗の信者というわけではない。
 そういう宗教団体に属しているわけでもない。
 わが家は浄土真宗ということになっている。
 毎年、天台宗総本山・比叡山延暦寺も参拝している。
 なるほど。
 宗派問わず仏教を信仰しているのか。
 というとそうでもなく、毎年伊勢神宮も参拝している。

 話を七面山に戻すが、もう20年以上毎年夏に参拝している。
 目的地が標高1700mの山上にあるため山登りという行動を伴うわけである。

 登山として面白いかというと、はっきり言ってつまらない。
 整備された登山道をただひたすら登って行く。
 途中景色が良いところは皆無と言っていい。
 信者の方々の中にはずっと「南無妙法蓮華経」と唱えながら登っている方もいる。

 今回われわれは16人のメンバーで登った。
 27日朝、東京駅に集合し、貸切バスで向かった。
 関西方面からの参加者も多い。

 表参道入口近くの増田屋旅館にいったん立ち寄り、着替えをし、山登り及び宿泊に必要ない荷物を預ける。
 最近は、参拝者の負担を軽減するため、山上まで荷物を運んでくれるサービス(お一人様500円)がある。
 が、私は利用せず、重い荷物を自力で運ぶ方を選択。
 これも修行のうちだ。
 体力にはまあまあ自信があるし。

 途中3か所、休憩所がある。
 神力坊、肝心坊、晴雲坊。
 坊は宿坊の坊だが、昔は知らぬが今は泊まる人はいない。
 このうち晴雲坊は3年前「ポツンと一軒家」というTV番組で紹介された。
 その時は、かなり賑わった。
 TVの威力恐るべし。
 TVでは演出上毎日開いていることになっていたが、普段は開いていないことの方が多い。

 登山開始は11時半ごろ。
 山登りのスタートしては非常に遅い。
 というか、有り得ない時間だ。
 が、日帰りではなく山上一泊なので問題ない。

 昼食は増田屋旅館で用意してくれたオニギリ(梅干し入り)二つ。
 水は、各休憩所でふんだんに湧き水が調達できる。
 水は非常に冷たい。
 

 登るスピードはそれぞれマイペース。
 ただし、休憩所ごとに最後の人を待ってからスタートという約束になっている。
 なので、最終的には、一番遅い人の所要時間が全体の所要時間となる。
 出発が11時半、到着が17時半だったので、6時間かかった。
 登山アプリで計測していたが、私の場合、半分以上が待ち時間だった。

 宿坊には風呂がある。
 ただし石鹸やシャンプーは使えない。
 とりあえず汗を流すだけ。

 食事は質素だ。
 精進料理というやつだ。
 写真で見てもらったほうが分かりやすいだろう。
 

 食後は小一時間の夜のお勤め。
 日蓮宗のお経は太鼓を叩くなど賑やかだ。

 9時消灯。
 そんなに早い時間に眠れるのか。
 もちろん昼間の疲れでバタンキューというやつだ。
 標高1700mなので寝具はこんな感じ。
 

 4時起床。
 前の晩の天気から御来光(5時20分ごろ)を眺めるのは無理だと分かっていたが、約束事なので。
 晴れていれば、この方角に富士山が見える。
 
 僧侶たちは、天気に関わりなく富士に向かいお経を唱える。
 
 その後、本堂で朝のお勤め。
 堂内での撮影は出来ないので外から。
 

 朝食は昨夜と同じく精進料理。
 昨日の昼から三食、肉・魚・生野菜などは口にしていない。
 油が恋しい。

 7時下山開始。
 今度は下り一辺倒だ。
 寺の近くで野生の鹿を発見。
 逃げないところをみると、エサをもらえることを知っているのだろう。
 

 下りは上りに比べれば楽かと思いきや、結構膝に来る。
 若い人は楽々下っているが、身体を横にしてカニ歩きになっている人も。
 ちなみに今回は私が最年長だったが、まだ普通に下ることができた。
 最終組は約4時間かけて下山。

 旅館近くの滝で、滝修行をする者も。
 

 旅館で昼食。
 トンカツが出る。
 久しぶりの油は胃に沁みる。
 たった3食、口にしなかっただけなのだが。

 13時出発、17時前東京駅着、解散。

 さて、2日間の上り下りで、身体へのダメージはどうか。
 人によっては、明日は階段の昇り降りで苦労するだろう。
 特に階段を降りるのが辛い。
 だが、日頃走りで鍛えている私は特に問題ないと思われる。
 
 ただ、この山には20年以上前から登っているが、年々きつくなっているのは確かだ。
 まあ仕方ないことだが。