各校HPからピックアップした1週間のニュース。
今週は引き続き文化祭関係の記事が多かった。
9月16日から就職試験が始まったので、専門高校や就職者の多い学校では、激励会・出陣式など進路指導関係の記事も多く見られた。
就職試験がらみの話は、本記事の最後に少しだけ触れるので、お時間のある方はお読みください。
では、この1週間のニュース。
【公立】
●入間向陽(9月16日)
ソングリーダー部、豊岡小5,6年生を激励訪問(9/12)
楽しそうな企画だ。
●岩槻(9月16日)
今日の授業風景
日々の教育活動を伝えようとする姿勢はいい。
細かい説明をしても読まれないので、写真だけで構成するのは手間いらずでいいだろう。
この形式ならInstagramと併用したらどうだ。
●浦和一女(9月15日)
「実力テスト」自校作成問題で基礎の定着と活用力を確認
外部模試ではなく自校作成がポイント。
経験的に言えば、これで教員も鍛えられる。
●大宮(9月17日)
【第2回学校説明会の抽選結果発表】
当選者(参加者)リストが掲載されている。
個人名は当然ながら無く、中学校名のみだ。
地元さいたま市が多いのは当然だが、熊谷・深谷など北部、川越・所沢など西部と全県的な広がりを見せている。
●春日部(9月16日)
リベラルアーツ(教養主義)がめざすもの~春高と東大の教養講座~
同校理科教諭による教養講座。
「希望者24名が参加しました。(中略)国語科、公民科の教諭や養護教諭、主任司書も参加する教科横断的な開講となりました」(記事より)。
平日午後7時からの自由講座にちゃんと生徒や先生たちが集まるところがさすが。
●春日部女子(9月17日)
第10回サンフラワーカップスピーチコンテスト
校内英語スピーチコンテスト。
ふだん部活情報中心なので、貴重な学習関連情報だ。
●川口工業(9月14日)
2学期がスタートしたものの…
さあこれからだというタイミングで学校閉鎖。
●川口青陵(9月16日)
学校閉鎖のお知らせ
こちらも同じく学校閉鎖。
●川越女子(9月16日)
【SSH】東京農工大学工学部研修
医療・保健・看護等に目が向きがちな理系女子に工学部の魅力を知らせるのはいいことだ。
●熊谷(9月14日)
出前授業
京大が高大連携の一環として「学びコーディネーター事業」を行っている。
知らなかった。
大学院生などを派遣してくれるようだ。
最近はこういうの多い。
主旨は若干異なるが、東大は「高校生と大学生のための金曜特別講座」を行っている。
●熊谷西(9月16日)
【進学の熊西】よみうり進学メディアの取材を受けました
記事の中に私の名前も出ていたので。
●越谷北(9月14日)
進路だより第25号
地方国公立大学の魅力について伝えている。
記事の元ネタの一つを鳥取大学のHPで見ることができる。
進路ガイダンスなどで利用できるかもしれない。
「地方の国公立大の魅力 概要編」(鳥取大学)
●狭山工業(9月7日)
Milestone(1学年) 第20.5回 【水泳大会+】
ガチな競泳だけじゃなく結構楽しそうな水泳大会。
これが最近の傾向なのか。
●秩父(9月10日)
秩父高校 新ホームページ
これはたぶん県立高校初ではないか。
県立・伝統校っぽくないオシャレなサイト。
スマホだけでなくPCで見てみると斬新さがより分かる。
●滑川総合(9月14日)
~滑川総合高校 デジタル学校紹介~
9月末までの期間限定公開のようである。
【私立関係情報】
埼玉県学事課から私立中高の募集要項まとめが出ているので、すでにご覧になった方も多いと思われるが、念のためリンクを貼っておこう。
埼玉県私立中学校・高等学校入試要項
ここから別記事。
学校の先生方にとっては、今さらという内容なので、主に塾の先生方向け。
◆進路指導主事
皆さんは、学校の先生から「進路指導主事」の肩書が付いた名刺をもらったことがあるかもしれない。
「進路指導部長(又は主任)」というのもあっただろう。
どちらも、その学校の進路指導をリードする立場である点は同じだ。
一つ異なるのは、「進路指導主事」が法律に定められた身分であることだ。
「進路指導主事は、指導教諭又は教諭をもつて、これに充てる。校長の監督を受け、生徒の職業選択の指導その他の進路の指導に関する事項をつかさどり、当該事項について連絡調整及び指導、助言に当たる」(学校教育法施行規則73条)
つまり、部長とか主任は校内分掌上の肩書であり、主事は法律上の位置づけ。
ただ、実際のところ、部長と主事は同一人物であるのが普通だ。
私は自分が主事になった時、名刺の肩書をどうしようかと考えた。
校内的には進路主任と呼ばれていた。
先輩に聞いたら、企業人事の方と会う機会が多いので、主事が適切だと言われた。
就職の斡旋を行うのだから、法律上の位置づけを明確にするべきだ。
◆学校斡旋と縁故
高校生の就職の仕方には、「学校斡旋」と「縁故」の2種類がある。
学校斡旋は、学校が生徒を企業に推薦する方式で、縁故は学校を通さない就職だ。
通常、ほとんどは学校斡旋だ。
職業の斡旋というのは、何の資格も無い人間が好き勝手にやっていいというものではない。
労働者派遣事業とか職業紹介事業を行うには、厚生労働省の認可が必要だ。
だが、学校はその教育活動の延長線上で、公共職業安定所(ハローワーク)の指導援助の下、無料職業紹介事業を行うことができると、職業安定法に定められている。
分かりやすく言うと、ハローワークの下請けか出張所のような立場。
前述した主事は、職業斡旋を行うことが出来る資格みたいなものだ。
◆高校生の就職は一人一社
大学生の就活だと、一人で何社もの内定を取ったりしているが、高校生は原則一人一社だ。
今月16日に就職試験が解禁されたわけだが、一人が受けられるのは一社のみ。
受かれば、必ず就職することになるが、落ちれば、その時点から次の受験先を探すことになる。
一発勝負なので、なかなか厳しいのだ。
一流大学や有名大学に入るのも大変だが、同じように一流企業や有名企業に入るのも大変なのだ。
専門高校や専門学科の生徒は、資格も持っているだろうし、専門知識や技術も身に付けているからいいが、普通科の生徒は苦労するだろう。
◆就職者は最後まで崩れない
これは、あくまでも個人的な経験なのだが、就職者は最後まで崩れない。
推薦で大学や短大が決まった生徒は、ともすればその瞬間から学習意欲が低下しがちだが、就職決定者にはそれが無い。
圧倒的に進学者の多い学校だったが、就職者もいるので、担任としてはその子たちのことを慮り、大学受験の話オンリーにならないように気を使ったりするのだが、すぐに見抜かれ、「先生、私、大丈夫だよ」などと逆に励まされたのは若き日の思い出だ。
4月から社会人になろうという子は、しっかりしてるわ。
この時期、人生かけた勝負に挑んでいる高校生がいることも忘れてはいけない。
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