埼玉県公立入試。
第1回進路希望状況調査(10月1日現在)に関するやや詳しい分析を試みる。
まずは近年目立つ通信制希望者について。
定時制と通信制、平成27年度に逆転
高校等への進学希望者には、①全日制、②定時制、③通信制、④高専等、⑤特別支援の五つの選択肢がある。
近年増えているのは通信制高校と特別支援学校であるが、特に通信制の増加が著しい。
そこで今回は、通信制の伸びについて定時制と比較しながら見てみよう。
まずは実人数を表にした。
今から7年前、平成27年度に定時制と通信制の人数が逆転した。
グラフで示すと下図のようになる。
このような情勢であるので、今回の第1回進路希望状況調査でも明らかに希望者は増えている。※カッコ内は前年同期である。
●県内公立 159人(134人)+25人
●県内私立 365人(283人)+82人
●県外公立 14人( 13人)+1人
●県外私立 1911人(1624人)+28人
●合計 2449人(2054人)+395人
男女比率は、男1068人、女1381人で、通信制希望者は女子に多い。
県内公立は1校(大宮中央高校)である。
県内私立は12校(分校含む)ある。
主な学校の希望者は以下のとおり。
●松栄学園 71人(60人)+11人
●清和学園 58人(44人)+14人
●武蔵野星城 52人(62人)-10人
●わせがく夢育 50人(新設)
●志学会 29人(26人)+3人
●大川学園 25人(19人)+6人
●霞ヶ関 24人(22人)+2人
圧倒的に多いのが県外私立で、これはN高、星槎国際、クラーク記念国際などに代表される広域通信制と思われるが、具体的な校名は今回調査では明らかになっていない。(埼玉県内の主要な通信制高校も分類上は広域通信制である)
今のところ、県内全日制公立の4万2,476人、同私立の1万158人に比べれば圧倒的に少ない人数だ。
ただ、伸び率が違う。
このペースだと3000人を超えるのは時間の問題だ。そうなると県外全日制の3824人(今回調査)とさほど変わらなくなってくる。
長いこと入試情報に関わる仕事をしてきたが、正直言って通信制は無視とまでは言い過ぎだが、きわめて軽い扱いをしてきた。
が、これからはそうも行くまい。
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