本日(3月3日)、令和5年度埼玉県公立入試の合格発表が行われた。
 川越女子に取材に行っているのだが、その模様は別記事に書くとして、ここは数字面の簡単なまとめだ。

 すでに県教委からデータが発表されている。

 令和5年度埼玉県公立高等学校における入学許可候補者数

 まず全体の数字を見ておこう。
 全日制の普通科、専門学科、総合学科を合わせた数字である。
 ●入学許可予定者数 36.002人
 ●実受検者数    39.606人
 ●入学許可候補者数 34.597人
 ●倍率       1.14倍

 5009人が不合格となった。
 不合格者は併願私立に回るか、今後予定されている欠員補充に回るかなど、いくつかの方法が考えられるが、昨年の実績を見ると欠員補充に回る生徒はそれほど多くない。

 【学科別の倍率】
 ●普通科  1.17倍
 ●専門学科 1.07倍
 ●総合学科 1.01倍
 
 この倍率を見れば、不合格者の多くは普通科から出ていることが分かるだろう。
 それも上位の学校だ。
 専門学科は、農業1.01、工業1.02、商業1.02など軒並み低いが、理数科1.71、外国語科1.19が引き上げている面がある。

 【普通科 事後的な倍率ベスト10】
 実受検者÷入学許可候補者数による倍率上位の普通科は次のとおりだ。
 
 市立浦和 2.13
 川口市立 1.93
 川口市立 1.55
 (スポーツ科学)
 浦和   1.43
 浦和西  1.43
 越谷南  1.43
 和光国際 1.43
 浦和南  1.43
 越ヶ谷  1.42
 川越南  1.41
 浦和北  1.40
 
 浦和は予定者358人より7人多い365人の許可候補者(合格者)を出している。
 市立浦和も6人、越ヶ谷も4人、予定より多い合格者を出している。
 予定者どおりの合格者であった場合は、事後的な倍率はもう少し上がっただろう。

【予定より多くの合格者を出した学校】
 話の流れで、予定より多い合格者を出した学校を見ておこう。
 いずれも普通科。

 鷲宮   10人
 本庄   9人
 上尾   7人
 浦和   7人
 市立浦和 6人
 鴻巣   5人
 岩槻   4人
 越ヶ谷  4人
 大宮北  4人
 大宮   3人
 川口東  3人
 越谷北  3人
 庄和   3人
 以下省略。

 高倍率の学校がほとんどだが、鴻巣、本庄、鷲宮などそれほど高いとは言えない学校も含まれている。

【実受検者より合格者が多い学校】
 県発表のデータを見ると、実受検者より合格者の数の方が多い学校がある。
 松山(普)  実受267人 合格278人 +11人
 鴻巣女子(普)実受75人 合格79人 +4人
 日高(情報コ)実受38人 合格40人 +2人
 松伏(普)  実受11人 合格115人+4人
 
 複数学科がある学校では第二志望合格があるためだろう。
 松山(普)は普通科から、鴻巣女子(普)は家政科学科から、日高(情報コース)は普通科から、松伏(普)は情報ビジネスコースからの第二志望合格などにより、このような結果になっていると考えられる。
 なお、第二志望合格の状況については、後日詳しくまとめる予定だ。

【定員割れ校は全員合格】
 埼玉県では定員内不合格は出さない方針であるから、定員に満たない学校は受検者全員が合格である。
 専門学科は、第二志望合格の関係が複雑なので後日調べるとして、普通科に関して言えば、定員割れ校は実受検者数と入学許可候補者数が一致している。
 唯一の例外は岩槻北陵で、実受検者136人に対し、入学許可候補者134人となっている。実受検者が2月22日の学力検査時点の人数とすれば、この学校は24日に面接があるので、それを受けなかった可能性がある。詳細は後日調べてみよう。

 以上、簡単に今日の結果をまとめてみた。
 来シーズンに向け、今後、少し時間をかけて分析してみるつもりだ。