今日の県立小川高校のホームページ新着情報。

「講師梅野弘之先生による職員研修会実施しました」

 この中で黒澤校長は、(講演で)もっとも感銘を受けたのは「(学校の)売りは必ずある。「見つけて育てる」のくだりである」と述べておられる。
 「伝統校である本校には他校にない魅力が必ずあり、それを見つけてしっかり育てれば、学校は必ず今以上に素晴らしくなるとのエールを頂けた」とも。

 そう。そんな話をした。
 公立高校でよく聞かれるのは「うちには何も売りがない」という嘆きだ。
 (小川高校はそうは言っていなかったが)
 でも、そんなわけないだろう。
 100年も続いてきたんだ。
 何もなけりゃ、とっくに市場から消えている。

◆真似したことは真似られる
 学校の研修会は他校の成功事例を教えて欲しいと頼まれる。
 もちろん他校に学ぼうという姿勢は好ましいものであるから、そのリクエストにはお答えする。

 ただ、真似たことはすぐ真似られる可能性が高いので、他校をリードしたとしても持続性がない。
 そこで、きっかけは真似であったとしても、そこにオリジナリティを加える必要がある。
 そうしないと真の差別化にはならない。
 よその学校から成功事例の種を持って来ても、気候や土壌が違ったら育たないでしょう。それと同じ。 

 ネタやヒントや素材は、今までやってきたこと、今やっていることの中にある。
 まあ、先生方、自信を持ってくださいということだ。
 ただし、「売る」ためには素材を商品化しなければならない。
 ネーミングを考える。
 パッケージを考える。
 ブランド化する。
 そういう努力や工夫があって、「売り」というものが出来上がる。

◆質問力のある若手に期待
 HPページ記事の中に「研修会が終わった後も余熱が残り、有志の先生方が梅野先生を囲み、質問攻めをさせていただきました」とある。
 これもそのとおり。

 まあ若手、中堅どころかな。
 かれらは私たち世代、つまりどっぷり昭和世代に比べて、質問が上手い。質問力がある。
 受けてきた教育の違いなんだろうか。

 最近、質問のふりして滔々と自説を述べたり、相手を攻撃したりする記者を見かける。
 一方ではこうした承認欲求の塊みたいな連中もいるわけだが、昨日の彼らは違った。
 純粋に知りたいという欲求をぶつけてくる。
 なぜですかと疑問をぶつけてくる。
 かれらはきっと、その裏返しでいい授業をやってるんだろうね。今度見学に来なきゃいかんなと思った。