令和9年度入試に関する話題が続いている。
年明けに中学生向け講演や先生方向け研修を控えているのでしっかり勉強しておく必要がある。というのは個人的事情だ。
が、今日でとりあえず一区切りだ。
共通選抜型が多数派で、特色選抜型がやや少数派で、大半の学校・学科はどちらかに分類される。
が、例外と言うべき「特色・共通併用型」が何校かある。
岩槻・国際教養科
浦和東
大宮南
北本
熊谷女子
坂戸西
飯能
浦和南
三郷工業技術
以上9校。
岩槻・国際教養は学科としての特色を鮮明にするため傾斜配点を取り入れる。そうすると必然的に特色選抜となる。1クラス40人という少ない募集なのだから、後半30%分も特色選抜でいいように思うが、何か特別な狙いがあるのだろうか。
浦和東は部活組をしっかり取って行こうという作戦だろう。共通選抜だと面接は30点か60点の二択だが、特色選抜にすればそのしばりがなくなる。同校は前半60%を取る特色選抜で面接に360点を配点している。面接に与える得点としては県下トップだろう。自己評価資料の学校独自項目にも「これまでの成果(部活動・資格等の実績、自分なりに取り組んだもの)を挙げ~書いてください」と明確に示している。個人面接でこのあたりをしっかり聞いてあげようということだろう。
大宮南は特色選抜で面接に90点を配分している。個人面接で部活実績をしっかり聞こうとしているのは浦和東同様と思われる。もっと面接高めの設定で良かったかもしれないが、学力的には浦和東より少し上をターゲットにしている学校なので、そこまで部活に振り切れなかったのかもしれない。
浦和東、大宮南ともにサッカーなど部活が念頭にあると思われるが、その点では浦和南も同じだろう。ただ、学校選択問題採用校以外では学力的にトップレベルの学校なので、特色選抜で取るのは20%で、あとは学検重視の選抜だ。
坂戸西も部活の盛んな学校だ。ただ、特色選抜を採用しているにもかかわらず面接には60点しか配分していない。その代わり調査書に学力検査500点を上回る600点を配分している。調査書に与える得点としては県下トップだろう。9教科の評定しか記載されていない調査書に大量点を与える意図は何なのだろう。
北本は部活強豪校ではないので、部活強化よりも目標を持って学校生活を送れる子を取りたいということだろう。特色選抜で60%。面接は個人で配点は180点だ。募集人数を160人から最小レベルの120人に減らしたところなので、定員を満たすことを最優先したプランだろう。
飯能は、英語を傾斜配点で150点にしたため必然的に特色選抜ということになった。面接にも30点しか配分していないことから、部活狙いではなく地域の進学校としての地位を確立したいということだろう。であれば、英語だけでなく数学も傾斜配点でよかったのではないかと思うが、あえて英語1教科というところに何か意図があるのだろう。
三郷工業技術は専門高校で唯一の併用型だ。特色選抜で80%を取る。面接180点、調査書が400点なので合計すると学力検査500点を上回る。部活強化を図るような学校ではないので、資格取得や技術習得にむけて努力を継続できる生徒をとりたいという意図だろう。
熊谷女子は国語・数学・英語の3教科で傾斜配点を取り入れるので前半は特色選抜となった。浦和・浦和一女・川越・川越女子などと同じ狙いだと思われる。せっかく傾斜配点を取り入れたのだから、それ一本で通しても良さそうだが、5教科のバランスを重視する考え方にも一定の理解を示したということかもしれない。それはそれで一つの考え方だが、ただ結果として、部活強化を図りたい学校と同じ分類に属することになったは想定外かもしれない。
今回の件では学校に直接たずねたいことがたくさんがあるが、あいにく年末年始の学校閉庁日に入ってしまった。取材は年明けからぼちぼちということにしよう。まずは目の前の令和8年度入試だ。

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