3年0学期という言い方はいつ頃生まれたのか。
 これは主に高校で使われていた言葉だが、最近は中学校でも使われ始めているようだ。
 3年になってから受験勉強では間に合わないから、できるだけ早く始めようじゃないかと生徒たちをけしかけているわけである。

 レベル的に言うと、「上の中以下」とか「中の上以上」の学校で、時に世間から「自称進(自称進学校)」などと揶揄されている学校あたりでよく聞かれる言葉という印象だ。
 本当の上位校は、高校3年分の勉強を高2までに終わらせていたりするので、高2の3学期が3年0学期に相当するのだが、一般には2年3学期が3年0学期と呼ばれることになる。
 たしかに受験勉強というのは、覚える知識の総量はだいたい決まっているから、早く始めた方が有利に決まっている。

 で、話は高校受験に移って行くのだが、4月から中学3年生になる生徒たちにとって、2年生3学期である今が「中3の0学期」である。
 中学校で、あるいは塾で、中学2年生であるかれらは、4月から3年生なんだから、受験生なんだから、自覚を持ってしっかり勉強しようねと言われている(はずだ)。
 そこで私は、そういうかれらに、高校情報を提供する機会を、リアル3年生になる前に、3年0学期のうちに設けてあげたらどうかとずっと前から言っている。
 そのせいかどうか、年明け1月から3月の間に、学校説明会を実施する学校が少しずつ増えてきた。

 すでに中学2年生以下対象を実施したのは、春日部・越谷北・不動岡(以上東部)、小川(西部)、浦和一女・大宮・川口北・蕨・大宮北(以上南部)、熊谷・熊谷女子・進修館(以上北部)、大宮開成・埼玉平成・正智深谷(私立)などだ。
 今後実施予定なのは、春日部東・春日部女子・久喜・宮代・幸手桜(以上東部)、川越女子・所沢北・飯能(以上西部)、大宮科学技術(南部)、春日部共栄・花咲徳栄・山村国際(以上私立)などだ。

 始動の早い子たちは、進路に対する意識が高い、将来のことをよく考えている、目標を持っている。これは学力と同様に、いや、場合によってはそれ以上に重要なことだ。
 高校側としては、そういう子たちをしっかり確保したい。「早割り」というわけじゃないが、そういう子たちには、成績の方は多少おまけしてあげてもいいくらいだ。
 かれらは入学後にクラスや部活でリーダーシップをとってくれる可能性が高い。勉強でも行事でもクラスで中心的な役割を果たしてくれる可能性が高い。
 そういう子たちがクラスの、あるいは学年の20%くらいを占めてくれたら、学校の雰囲気も大いに変わってくるだろう。もちろん良い方向に。

 仮に、こうした積極性とリーダー気質をもった20%の子たちを「core20」(コアにじゅう)と名付けるならば、早期説明会の主たる目的は「core20」の発掘ということになる。
 今のところ、単に時期を早めただけのような学校もあるが、目的(狙い)が異なるとすれば、内容や演出も4月以降とは変ってくるはずで、このあたりいろいろと趣向を凝らしてもらいたいと思っている。
 明日は花咲徳栄高校・中学1・2年生対象説明会を取材する予定。