4か月ほど前のエントリーにコメントが入った。エントリー記事はこれだ。↓
 9月13日付エントリー記事
 岐阜市議会のおける教育長答弁を取り上げ、「学校は命をかけてまで行くところではない」というメッセージは子供に届かないんじゃないかと述べたものだ。

 それで、そう言えば、その後市議会の議事録を読んでいなかったと思い出し、遅ればせながら読んでみた。
 お時間のある方はコチラにどうぞ。
 岐阜市議会における早川三根夫教育長答弁全文
 ※議事録の通し番号9番(教育長早川三根夫君、1154頁)というところにあります。

 議事録によると答弁は文字数にして約1860。その最後の方に、「苦しいのに、我慢して学校へ行くことはありません。命をかけてまで行くところではありません」と、ある。

 新聞記事では答弁の前段部分は詳しく紹介されていない。ただこれは、意図的に切り取ったというより紙数の関係で割愛せざるを得なかったか、記者の関心がそこにはなかったか、理解が及ばなかったかのいずれかであろう。

 早川三根夫教育長は前段でどのように述べているか。
 「重大な危機管理事案には、必ず初期対応の誤りと組織的責任がありますが、今回もそうでした。学校において、初期対応を誤らず、組織として解決できるようにするためには、いじめを最重要課題として、校長を中心として取り組むのだというガイドラインの作成と遵守が必要です」(岐阜市議会議事録より)

 初期対応を誤るな。組織として解決せよ。校長がその先頭に立て。そういうことだろう。その通りだ。

 さらに。
 「担任はいじめを起こしてしまったと考えるのでなく、いじめを見つける教員は感性が豊かで、子どもからの情報を多く持っている教員だということです。どれだけ力がある先生でも、自分一人で解決してはいけません。いじめは、みんながいけないことだと思っているということを示す必要があるからです」(同上)

 教員上がりの教育長は、さすが先生心理をよく分かってらっしゃる。
 そう。どうしても先生は隠してしまいがちなんだ。どうしよう、クラスでイジメが起こってしまった。自分の責任だ。何とかしなきゃ。
 そこで教育長は言う。
 イジメに気づいたのはあなたの感性が豊かだからなんだよ。ふだんから子供とコミュニケーションを取れてるから情報が入ってくるんだよ。あなたはむしろ良い先生なんだ。一人で解決しようなんて思っちゃいけない。そんなことはどんなに力がある先生だって出来ないんだから、みんなで解決しよう。
 教育長、優しいな。
 このメッセージは届くぞ。いや、届いて欲しい。少なくとも私にはドカーンと響いたぞ。あとは現場の校長が、教育長の思いをどれだけ受けとめられるかだ。

 とまあ、こういう前段を受けて、さしあたり一番危険な夏休み明け対策の話だ。
 普通の子だって辛くなる夏休み明けだから、イジメを受けていたらなおさらだろう。だったら、ここは無理しなくていいぞ。
 ただそれだけの話なんだ。

 ということは、元の資料を当たってみて初めて分かったことだ。
 最後の数行だけ読んで(と言っても、その時点ではそれしか情報がなかったわけだが)、つまらんツッコミを入れてしまった。