岩槻高校が新校に向けて動き始めた。
 最近ホームページを訪れる機会が減っているのだが、久しぶりに見たらグローバルメニューに「岩槻新校(仮称)」というのが加わっていた。
 
 今回第2期実施方策で6つの新校が誕生するが、学校自身がこうした形で情報発信したのはこれが最初だろう。

 新校は令和8年度に開校する(8年度入試から生徒募集を行う)。
 令和6・7年度入学生は途中から(2・3年生から)新校の生徒となる。
 カリキュラムなどの途中変更はないはずだが、もしかしたら校名が変るかもしれない。岩槻高校のままかもしれないし、「岩槻〇〇高校」になるかもしれない。
 そう考えれば、来春(令和7年度)入ってくる生徒に対しても、積極的に情報提供して行くのはむしろ当然と言えるだろう。

 新校についてHPでは次のように紹介している。

 
◆合併ではない
 統廃合という言い方をしているが、相手校の岩槻北陵は令和5年度で募集を停止していて、今年度(6年度)は2・3年生しかいない。
 来年度(7年度)には3年生だけの学校となる。
 よって新校がスタートする再来年度(8年度)に岩槻北陵は自然消滅する。
 つまり事実上の廃校である。
 自然消滅や廃校という言い方は妥当ではないかもしれないが、生徒はすべて卒業し、先生もすべて異動した学校との統合であるから、世間一般がイメージする合併ではない。
 
 同校HPの「Q&A」では次のように説明している。
 Q4「岩槻北陵高校と統合するということは、岩槻高校と岩槻北陵高校の生徒が一緒に学ぶということですか」
 A4「いいえ、そうではありません。岩槻北陵高校は令和5年度入試よりすでに募集停止となっており、岩槻高校の敷地で、岩槻新校(仮称)として新たに生徒を募集する形となります」
 こうした状況は他の5つのケースも同様である。

◆早めの情報発信が求められる
 インスタフォロワー数で公立トップを独走中の岩槻高校は、公式Instagramでも新校関連の発信をしている。
 

 ついでに同校公式X(Twitter)はこちら。
 
 
 
 今回第2期では岩槻のほか、和光国際・八潮南・越生・秩父・大宮工業が新校となる。

 このうち生徒募集の点では、岩槻和光国際はほぼ盤石、とまでは言えないがあまり心配はない。
 6年度募集で岩槻普通科は1.19倍、同国際文化科は1.48倍。
 和光国際普通科は1.46倍、同外国語科は1.47倍。
 国際文化科が国際教養科に、外国語科が国際科になっても人気が衰えることはないだろう。
 
 八潮南は、6年度募集で普通科1.04倍、商業科1.10倍、情報処理科1.04倍と必ずしも高くない。
 商業科・情報処理科がビジネス探究科に再編されてどうなるか。

 越生は、6年度募集で普通科0.71倍、美術科1.18倍。
 美術科は美術表現科に再編され人気は維持できそうだが普通科が問題だ。

 秩父は、6年度募集で普通科0.95倍。
 普通科の定員を減らし国際教養科が新設されるが厳しい状況だ。

 大宮工業は、6年度募集で4学科とも定員割れ。
 機械科が機械工学科、電気科が電気工学科、建築科が建築デザイン科となるが、学科名変更だけでは現状維持も難しい。
 電子機械科がロボット工学科・情報サイエンス科に再編され、どれだけ関心を集められるか。

 今のところ、生徒募集面で一番問題がなさそうな岩槻が先行しているが、ほかの学校にも早めの広報活動をお願いしたい。

 という話をしながら、和光国際のホームページを見ていたら、塾説明会の案内が載っていた。
 新校についても説明すると書いてあった。
 塾対象高校説明会を開催します

 結局こういうことなのだ。
 岩槻はすでに塾説を開いた。和光国際はこれから開く。
 岩槻はSNSのトップランナー。和光国際も間もなく公式Instagram開設(するという噂)。
 そういう学校が募集にも強い。
 大宮工業はインスタもやっているし、遅まきながら塾説も開いたので今年の募集は改善されるかもしれない。ただ、工業科は川越工業など除けばどこも苦しい。

 新しい学校も広めるには時間が必要だ。
 1年では足りない。
 今すぐ広報活動を始めてほしい。