東京都心で桜が開花したそうだ。
 靖国神社内の標本木の開花状況を気象庁の職員が目視で観察し、開花宣言をする。
 昔はどれが標本木だが見つけにくかったが、今は周りもしっかり囲われ、案内板もあって分かりやすくなった。
 
 開花の基準となる標本木が靖国神社にあるのはけしからんと言う人がいる(らしい)。
 だが、深い意味はなく、気象庁本庁(千代田区大手町)に近いところで適当な場所がないかと探した結果らしい。
 (気象庁は令和2年に大手町から虎ノ門に移転している)

 桜の開花は南から順にと思いきや、必ずしもそうではなく、東京の方が名古屋・大阪・福岡よりも早く開花する。
 これには「休眠打破」というのが関係しているらしい。
 エナジードリンクの話ではない。
 桜のつぼみは冬に入る前にいったん休眠し、成長を止める。
 そして冬の厳しい寒さによって再び目を覚ます。
 これが「休眠打破」。
 休眠からさめた後は春の暖かさによって成長する。

 つまり、冬にある程度寒くなることが早い開花のために必要なのである。
 暖かいばかりじゃダメなんだ。
 人間もそうかもしれないと、何となく納得。
 
 30年くらい前からあちらこちらに桜を見に行き、写真に収めているが、見納めの時期が近づいてきた。
 「また来年があるじゃないか」と言えなくなってきたので、行けるときに行っておこうと思う。