埼玉県教育委員会は、県立学校における盗撮を未然に防止し、児童生徒や教職員等のプライバシーと安全を守ることを目的とするガイドラインを策定し、県立学校及び市町村教育委員会(さいたま市は除く)へ配布した。
県立学校における盗撮防止等ガイドライン (令和7年8月 埼玉県教育委員会)
◆来校者も対象
ガイドラインの対象者は「児童生徒及び教職員並びに来校者」とある。
我々のように仕事で学校を訪れる者も関係ありなのだ。
来校者への協力依頼として、次の3つが挙げられている。
ア 全ての来校者に対し、事務室等での記名や名札の着用を求める。
イ 来校者が児童生徒等の撮影を行う場合には、個人情報やプライバシーなどに配慮するよう協力を求める。
ウ 必要に応じ来校者の立入りを許可しない区域を定め、掲示するなど来校者の立入りを制限する。
我々は撮影目的で校内や教室内に入ることが多いので、普通の方たち以上に注意をしなければならない。
盗撮する気はさらさらないが、許可を得ないで撮ったとか、知らない間に撮られたとか、そういった疑いを持たれたりする可能性がある。
撮影も取材の一部なので、一切撮らないという対応は取りにくい。
今まで以上の慎重さが求められる。
◆個人スマホの使用禁止
個人所有端末の利用は禁止される。
「教職員は、個人所有のスマートフォン等の撮影機器を使って児童生徒等を撮影することを禁止する」
ホームページやSNSによる広報活動を担当している先生方は、これだと不便だ。
そこで、「教職員が学校所有の機器を利用して行う児童生徒等の撮影については、管理職の許可を得た場合に限り認められるものとする」という形で、撮影そのものを全面禁止するものではないという規定も設けている。学校所有のスマホというのはあまり聞かないので、アイパッドやデジカメなどで撮ることになるだろう。
余談だが、近年、コンデジ(コンパクトデジタルカメラ)の生産終了が相次いでいる。ビックカメラに行ってもヨドバシカメラに行ってもコンデジ売り場がない。あるのは高級コンデジと一眼レフだけ。スマホの普及により低価格帯のコンデジは駆逐されたのである。
個人所有の端末を禁じるのであれば、学校側が仕事用の撮影機材を用意するべきだろう。
◆プロによる点検が必要だ
防止策として点検をあげている。
「施設の状況等について、日常点検、定期点検、臨時点検を行う。その他、必要に応じ巡回を行う」。
必要なことだと思う。
が、先生の負担がまた増える。
それと、先生が分担してやるので、誰が、いつ、どんな形で点検するのかという情報が、全員に共有されてしまう。犯人に全部筒抜け。
ここはやはりプロの手を入れるべきだろう。

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