局面が変わりました。横文字で言うとフェーズが変わりました。
新型コロナウィルス感染症に関して、中高生には、罹らないということを中心に指導してきたと思われるが、これにうつさないを加える、またはうつさないを中心とした指導に切り替える段階がきた。
むろん、罹らなければ他人にうつすこともないわけであるが、意識として、うつさないことの重要性を訴えるのは意味のあることだろう。各学校には、自校ホームページなどを通じて、生徒にそのようなメッセージを伝えるようお願いしたい。
埼玉県では、陽性確認者として84例が確認・報告されている(2月1日~3月29日)。全国都道府県の中では8番目だ。
◆都道府県別感染者数と人口 カッコ内が人口順位
1東京 (1)
2大阪 (3)
3北海道(8)
4愛知 (4)
5千葉 (6)
6兵庫 (7)
7神奈川(2)
8埼玉 (5)
当然と言えば当然だが、人口が多い県ほど感染例も多くなっている。
埼玉県84例のうち、年代的には40代、50代、60代が多く、10代は5例である。
内訳は、大学生2、小学生1、中学生1、高校生1だ。
このうち小中高生3人は、越谷市の症例で、同居の祖母、両親含め一家6人が感染したものだ。
越谷市の1例目として確認されたのは70代祖母が最初で、症状(咽頭通など)が出たのは3月4日~8日とされている。しかし、2例目、3例目として確認された息子夫婦は、それより早い2月27日から29日に症状が出ている。また、4例目の高校生の孫も2月25日に症状が出ており、1例目の濃厚接触者(同居家族)として検査したところ、陽性が確認されたものである。なお、小学生と中学生の孫はいずれも症状はなく、濃厚接触者(同居家族)として検査の結果、陽性と判定されたものである。これらの細かい情報は越谷市のホームページに出ている。
ど素人が、少ない事例をもとに何かを言うのは危険だが、一家全員が感染しているのに小中学生は症状がなかったというのは、これまでにさんざん言われている新型コロナウィルス感染症の特徴そのままである。
この小学女子と中学女子、それと高校女子は感染者であるから、症状が出ようが出まいが、「うつす人」ではあったわけだが、3月2日以降臨時休校のため登校していない。そう考えると、臨時休校が感染を食い止めたと言えなくもない。私も当初、臨時休校の効果については懐疑的だったが、こうした事例を見ると考え方を改めざるを得ない。
初期の段階から言われていたことだが、無症状の感染者が、「うつす人」となって、さらに感染を拡げてしまうことについて、今一度生徒たちに注意を喚起する必要がありそうだ。
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