県立浦和高校は毎年2回学校説明会を実施している。1回目は8月に埼玉会館で、2回目は10月に学校でというパターンがずっと続いている。
それにしても、たった2回かよ。それで済んでしまうのだから他校、特に私立から見たら羨ましい。
が、そういう伝統に胡坐をかいた安易な姿勢でいると、いつか手痛い目に遭うぞ。気づいたときには手遅れだ。
と、OBとしてではなく教育関係者の一人として警告しておこう。
◆公立トップ校は説明会が少ない(日比谷以外は)
都立日比谷はもっとやってるぞ。
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横浜翠嵐はひどいな。まだ去年の情報のままだ(本日確認済)。
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昔、浦高と定期戦をやっていた湘南高校は3回。
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県千葉も少ないな。コロナの影響かもしれないが実質1回だ。
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なるほど。少ないのは浦高だけじゃないみたいだ。日比谷の学校見学会5回、学校説明会2回、入学相談会2回の方が異例ということなんだ。
◆浦高初の動画配信
話を浦高に戻す。
今年は早々に1回目を中止にしてしまった。
私はここ数年、埼玉会館か学校かどちらかは行っているので、2回目に行ってみようと思っている。
1回目が中止になった代わりに説明会動画を配信している。
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動画は2本あって、1本目が校長挨拶と入試説明、2本目が浦高での学習についてだ。
1本目の後半5分が入試説明だ。
例年の説明会でも5分程度だから、それより詳しいということはないが、繰り返し見られるので動画はいい。会場だとメモするのが大変。
また、これも例年のことだが、とにかく学力重視を強調している。調査書より当日の学力検査ガンバレと言っている。
◆調査書(内申)で差がつきにくい仕組み
調査書得点は、学習の記録180点、特別活動70点、その他70点となっているが、たとえば生徒会活動については「生徒会長を評価し、得点を与える」としている。生徒会長と限定しているのは全県で浦高だけだ。
これを会長10点、副会長5点、その他役員2点みたいな形にするとそこに序列が発生するが、会長以外はみんな0点だ。全県に400ほどの中学校があるから会長は400人、今どきだからその半分が女子とすれば男子の会長は200人、その全員が浦高を受けるわけではないだろうからせいぜい50人。つまりここで得点を得られるのは受験生の1割程度だろう。
その他の項目に資格があるが、たとえば英検は2級以上だ。高くても準2級以上としている学校が多い中、浦高・大宮・春日部の3校のみが高校卒業程度とされている2級を得点化の条件としている。
(注:ここで紹介した基準は昨年までの場合である)
つまり、高い基準を設定することによって、得点対象者をできるだけ絞ろうというやり方だ。
極論すれば、「大丈夫。そこ、みんな0点で差がつかないから」という「たてつけ」になっていて、それを踏まえて「学力検査頑張ってね」と言っているわけだ。
志望者には9割450点目指して頑張ってもらおう。
内申で稼いで合格したって、入ってから苦労するだけ。そういう学校だ。
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