昨日は埼玉県公立入試のコロナ対応特例追検査について書いた。今日は、埼玉県内私立について、現状を調査してみよう。
 本来の入試だけでも2日ないし3日を設定している私立が、インフルエンザ等を想定した追試験を設けた上に、さらにコロナ対応の特例追試を設定するのは、日程的にも非常に難しいところだ。
 
 調査は各校WEBサイトをチェックする方法で行った。
 メニューをたどって募集要項を確認した。
 お知らせや最新情報の形で伝えているケースがあるかもしれないが、固定ページである募集要項で伝えるのが確実な方法であろうという判断だ。

◆コロナ対応追試を予定している学校
 コロナ対応の特例追試験を実施する方針であり、かつ日時を確定させている学校は次のとおりだ。

★大宮開成
単願入試(1月22日)、併願入試A(1月23日)、併願入試B(1月24日)のいずれかに出願したが、新型コロナ・インフルエンザ感染等で受験できなかった生徒を対象に、2月8日(月)に「追試験」を設定しています。

★埼玉栄
試験当日に新型コロナ感染症等により受験できなかった場合、追試験を実施します。
試験日:2月8日(月)

★栄北
第1回入試(1月22日)・第2回入試(1月23日)のいずれかに出願したが、インフルエンザ感染等で受験できなかった生徒を対象に、以下の日程で実施します。
試験日:1月29日(金)

★栄東
本校の入学試験に出願し、新型コロナウイルス感染等により入学試験を欠席した受験生に対して、追試験を行います。追試験の受験には別途お申し込みが必要となります。
試験日:2月6日(土)

★秀明英光
2月6日(土)に追試験を実施します。

★西武文理
受験生が感染症にり患、またはその疑いがある場合、2/14(日)の「感染症り患者に対する代替入試」への振替が可能。

★獨協埼玉
新型コロナウイルス感染症や法定伝染病・学校感染症(インフルエンザ等)に対する特別措置について、振替試験を行います。
期日:2月7日(日)

★星野
期日:2月10日(水)
注)入試関係日程表の中に追試験実施日とある。

★本庄東
感染症に罹患または罹患の疑いにより所定の受験ができなかった場合、本校へ届け出ることにより追試験を受験することができます。とりわけ新型コロナウイルス感染症に罹患した可能性がある場合は、決して無理な受験をせず追試験を検討して下さい。
実施期日:2月12日(金)

◆その他の対応
 ここからはその他の対応だ。
 個別に対応する学校、一般入試に振り返る学校、特例追試は実施しない学校、検討中の学校など様々であるが、以下がWEBサイトで確認できた情報である。

★大妻嵐山
感染症等の疑いで当日受験できない場合は、必ず連絡をお願いします。個々の状況に応じて個別に対応いたします。なお、ご連絡・ご相談のない場合は未受験の扱いとなりますのでご了解ください。

★開智未来
感染症などで入学試験を受けられなかった受験生からの申し出があった場合に実施。

★国際学院
インフルエンザ、コロナウイルス感染症等のため、1/22(金)単願推薦入試、1/22(金)1/23(土)併願推薦入試が受験できない場合は、2/6(土)に追加受験をしてください。

★正智深谷
新型コロナウイルスに対しては、別途対応を検討いたします。

★聖望学園
入試期間中に発熱等で受験できなかった受験生に対して2月中旬頃に追試験を実施します。

★本庄第一
インフルエンザ・新型コロナウィルス感染症等の対策として1 月の入学試験(単願推薦1・併願推薦1・併願推薦2)が受験できない場合は、2月20日の入学試験(単願推薦2・併願推薦3)で受験してください。その場合は、必ず中学校の先生を通して連絡してください。

★山村学園
法定伝染病で試験当日受験できなかった者に対しては、1月30日(土)に追試験を実施します。

★早大本庄
学校保健安全法で出席の停止が定められている感染症(新型コロナ感染症、インフルエンザ、麻疹、風疹等)に罹患し治癒していない場合、他の受験生や監督員等への感染の恐れがあるため、受験をご遠慮ください。また受験をご遠慮するなどで欠席した場合でも、当学が特別な対応を公表した場合を除いて、追試験の実施や入学検定料の返還は行いません。

◆対応明確に発表しているのは半数以下
 WEBサイトで確認した限りでは、コロナ対応追試験について明確になっているのは3分の1程度だ。
 説明会等では言っているのかもしれないが、WEBサイト上ではそんなものだ。 

 ここまでの10代の感染状況を考えれば、特例追試験を設定しても実際の受験者はほとんどいないと予想される。
 しかし、たった一人でも対象者がいれば、学校側としても何らかの対応が迫られる。
 直前や当日、事態が発生してから「これから考えます」では済まないから、あらかじめ対応については決めておく必要がある。
 対応の仕方は何がベストかは決めずらく、各校が様々な事情を考慮しつつ総合的に判断すればいいだろう。
 ただ、公立が方針を定め、近く具体策を発表するという状況になった以上、私立も黙ってスルーというわけにも行くまい。
 まだの学校は早急に方針を定め、しかるべき方法で公表してほしい。