埼玉県内私立高校の入試がほぼ一段落した。さあ次は公立だ。ということで、今日は埼玉県公立入試の国語作文について書いておこう。
これ、もう何度も書いたね。
今さら新しく書くことはほとんどない。
が、一つあるとしたら、「出来る子の失敗パターン」というやつかな。
私は塾をやっているわけではないが、頼まれてちょっと勉強を見てあげることがある。
だいたいは受験直前。
もっと早く来いよ!
で、そんなに数多くの事例があるわけではないが、「出来る子の失敗パターン」というのを結構見てきた。
かれらは、なまじ知識があって、それなりに意見というのを持っているものだから、己の主張を滔々と述べてしまうのだ。
いや、たしかに「あなたの考えを述べなさい」とは書いてあるよ。
でも、採点者は意見の良し悪しは見てないのだよ。
これは良い意見だから3点やろうとか、5点やろうとか、そういうのはないんだ。
耳タコだと思うが、国語作文には「加点」はないのだよ。
意見そのものは、当たり障りのない平凡なものでいい。
何なら、本来の自分の考えと違っていたって構わない。
ひたすら条件に沿った文章を書く。
何字以上、何字以内で書きなさい。はい、分かりました。
二段落構成で書きなさい。はい、仰せの通りに。
自分の体験を踏まえて書きなさい。はい、実は体験してないけどそれらしく書きます。
たった200字くらいの作文で、これだけ条件付けられたら、もう表現力も糞もない。
条件は何と何と何。それを正しく把握する情報処理能力が試されていると言っていい。
作文の採点というのは、できるだけ採点基準がブレないようにと、少人数でやるのが普通だ。
限られた時間で一人の採点者が何十枚も何百枚も見るんだ。
いちいち、感動したり、感心したりしてられるか、って話だ。
それを、なまじ出来るものだから、思考力、表現力の限りを尽くそうと力んで失敗する。
みんながそうだとは言わないが、出来る子に限って、案外こういう失敗をする。
というようなアドバイスをして、ちょっとだけ練習すると、さすが出来る子だ。
次からは満点取ってくる。
作文で失敗している出来る子たち。
個性発揮するのは高校入ってからにしなさい。
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