公立、私立を問わず校長は忙しい。私は教員経験はあっても校長、教頭といった管理職経験はないわけだが、傍で見ていてそう思う。
 私は仕事柄、校長に会いに行くことが多いのだが、そんなわけでなかなかアポが取りにくい。

 出張が多く、つかまらない。
 これはまあ仕方がない。
 自分ではコントロールし難い。
 (注:民間の方は出張と聞くと、泊りがけを連想するか、日帰りであっても遠方に行くことを想い浮かべるだろうが、学校社会では半日で帰ってこられる場合でも、何ならお隣の学校に出かけることも出張だ)

 校内会議・打ち合わせが多く、つかまらない。
 これもまあ仕方がない。
 ただ、会議の多さでは教頭だろう。分掌を除く各種委員会・プロジェクトを作ると、とりあえず教頭入れとけ、となることが多い。

 授業見学中で、つかまらない。
 私立は分からんが、公立の場合、勤務評定のために全員の授業を参観することになっているのかもしれない。
 しかし、授業スキルの向上という点だけを考えれば、教室(=授業)から離れて久しい校長が見るより、現役バリバリの教員同士が互いに授業を見せ合った方が効果的だ。
 
 取材に行った際、校長と一緒に授業を見ることがあるが、生徒たちは案外喜んでいたりする。
 先生もまんざらでもない様子。
 ただしこれは、私が取材対象として選ばれた授業を見せてもらっているためかと思う。
 会社の社長が、たまに工場や店舗を見に行くのと同じで、現場で先生や生徒の様子を観察するのは悪いことではない。

 教員面談中で、つかまらない。
 公立の場合、これも義務みたいだ。
 春先はそうでもないが、秋口になると増えてくる。
 人事の関係もあるのだろう。
 現場トップとして、先生の声を直接聞く機会があるのは悪くない。
 面談・面接といった特別な機会だけでなく、常日頃からコミュニケーションが取れればさらに良い。

 生徒面談中で、つかまらない。
 これって、校長本来の仕事なのか。
 担任や学年や分掌の先生の仕事でしょう。
 まあ、就職者の多い学校や、推薦入学者が多い学校が、面接練習代わりにやるというなら別だが、生徒全員やる必要はないね。

 生徒の声や保護者の声が先生を通じて入ってくるようにしておけばいいわけで、特別なケースを除けば、校長自らやる必要はない。
 私が校長だったら絶対やらんね。
 もちろん、生徒が勝手に押しかけてくれば聞いてやる。
 小中学生は知らんが、高校生ぐらいだと時々そういう行動に出るものだ。

 一人当たり5分かそこらの時間で、分かり切った質問に用意された答えを述べるような面談は、儀式と言っていい。
 校長自身は満足感、達成感を得られるだろうが、生徒の方は何も覚えちゃいない。

 昼休みに面談するくらいなら、学食(あればだが)行って一緒にメシでも食えばいい。
 放課後時間があったら、部活の練習でも見に行けばいい。
 そうすりゃ、生徒の方から何か言ってくるだろう。
 それが生徒の生の声、っていうやつだ。

 本ブログの読者の中には校長や次期校長候補(要するに教頭)もおられるようなので、忙しい校長がこれ以上多忙にならないようにと思いつつ私見を述べた。