本題に入る前に情報共有しておこう。もうちょっと格好いい言い方ならシェアするというやつだ。
 埼玉県HPに、「令和3年度埼玉県公立学校における児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について」という報告が掲載されている。
 明日の新聞に出るかもしれないが、今どき新聞を取っている人は少ないので、念のためお知らせしておく。
 暴力行為こそ減少しているが、いじめ認知件数、不登校、中途退学などはコロナという特殊な状況を考慮するにしても、かなり増加しており、教育関係者としては一応は押さえておきたい情報だ。

 では、今日の本題である。
 
 ある若者が訪ねて来た。
 (注:私から見た場合、40代も50代も若者である)

 何かいい仕事はないか。
 誰か人を紹介してもらえないか。
 目的としてはそういうことなんだろうと思う。
 個人で事業を営んでいれば、当然の行動だ。
 ただ、訪ねて来る先が、私のような大して成功してもいないジジイで良いのかという問題はある。

◆才を分散するんじゃない
 この若者は、名の知れた進学校を出ており、頭はよろしい。
 なので普通の日本語で喋れば、話は通じる。
 単に言葉として通じるだけでなく理解もできる。
 ここはきわめて重要なポイントだ。
 言葉は通じるが意味が伝わらないのが一番イラつく。
 
 良く言えば、器用である。
 多才と言ってもいい。
 だから、何をやってもそこそこ結果を出してしまう。
 が、ここに落とし穴がある。
 才を分散してしまうために、結局どこでも勝てないのだ。

 この連戦連敗パターンから抜け出す唯一の方法は、才をある一点に集中することだ。
 いろんなことが出来るなんて、何の自慢にもならない。
 「多才ですね」は誉め言葉でも何でもない。
 今度から、そう言われたら、「あなた中途半端ね」と言われていると思え。

 仕事なんて1勝できれば、あとは全部負けでもいい。

◆名前は一つでいいだろう
 この若者は、二つの名前を使い分けている。
 それなりの理屈はあるんだろうが、ここにこの若者の弱点が象徴的に現れている。
 分散グセ。
 明日から、名前は一つにしろ。
 
 会社の事業もあれもこれもではなく、一つに絞れ。
 何でもやります、やれますよりも、これしかやりません、やれませんにすべきだ。
 かく言う私も、駆け出しのころは、何でもやります、やれますだったが、これしかやりません、やれませんになってからの方が仕事が増え、収入も安定しているのだ。

 さあ、勇気をもって、あらゆることを一つに絞ろう。

◆他者評価の前に自分評価
 個人事業の良いところは、戦いの場を自分で選べることだ。
 勝ちたかったら勝てる市場を選べばいい。

 自分が一番得意とすることは何なのか。
 一番好きなことは何なのか。
 毎日続けても飽きないことは何なのか。
 自分の才はたぶんそこにある。

 その際、他者と比較する必要はない。
 というか、してはいけない。
 そんなことを言い始めたら、どの道にも上には上がいるから、自分の道は永遠に見つからない。

 あくまでも自分的にはこれが一番。
 それでいい。

 敵が少なそうだと、苦手や嫌いな道に進むべきではない。
 それで勝てるほど世の中甘くはないぞ。

◆毎日筋トレしろ
 私は毎日ブログを書き続けている。
 これは筋トレだ。
 年老いた私は、もはや筋肉増量は期待できないが、急激な衰えはある程度防げる。

 その点、若者はいい。
 毎日筋トレすれば、そのうち筋骨隆々になり強者に成長する。
 
 話すこと、書くこと、描くこと、奏でること。
 何でもいいから、得意なことや好きなことを来年一年間続けてみろ。
 続かないとしたら、得意だ、好きだというのは錯覚であるから、もう一度考え直せ。

 と、いつものように説教マシーン全開となったわけだが、言ってるそばから忘れるのが年寄りの悲しさだ。

 今日言ったことのうち一つでも実行したら、またおいで。