最初にお断りしておくが、今日のブログタイトルは、いわゆる「釣り」である。
タイトルのインパクトで読者を誘導しようとするものだ。
むろんタイトルにした以上、その話もするのだが、本来のテーマが先だ。
●リーダー育成を掲げる学校
明日(4月12日)、某公立高校の新入生向け講演会を取材に行く。
その模様は後日、記事にする予定だ。
当日のテーマは「リーダーシップ」である。
講師は有名企業から招く。
さて、どんな話をされるのだろう。
それは当日のお楽しみとして、それとの関連でふと思ったのは、埼玉県公立高校で「リーダー育成」を掲げている学校はどれだけあるのだろうということだ。
埼玉県教委のサイトに各県立高校の「活性化・特色化方針(スクール・ポリシー)」をまとめたページがある。(市立高校は含まない)
県立学校の活性化・特色化方針【県立学校魅力発信サイト】
この中に学校のミッションを短くまとめた「目指す学校像」という項目がある。
そこで、ここから「リーダー」の語を拾ってくるのが本日一番目の作業である。
「目指す学校像」の中に「リーダー」の語を含むのは次の学校である。
●浦和
「尚文昌武の理念のもと、時代の求めるリーダーの育成を目指す」
●浦和一女
「世界で活躍できる知性と教養、逞しさを備え、社会に貢献する高い志を持った魅力あるリーダーを育成する女子高校」
●大宮
「勉強と部活動等の両立の実践と自主自律の精神の涵養により、高い志と強い使命感を持った未来を創るトップリーダーを育てる学校」
●春日部
「校訓「質実剛健」、教育方針「文武両道」を実践し、広く社会で活躍できるリーダーを育てる進学校」
●川口北
「文武両道の精神のもと、高い志と品格を備えた未来を拓くグローバルリーダーを育成する学校」
●川越
「新たな時代に向けて、伝統ある進学校としての期待に応えつつ、自主自立の校風を継承・発展させ、リーダーとなる良識ある人材を育成する」
●熊谷女子
「自主自律の精神と豊かな人間性を育み、新しい時代をリードする心身ともに健康な生徒を育成し、生徒の第一志望の進路実現を果たす進学校」
●越ヶ谷
「「知・徳・体」の調和がとれた社会の発展に貢献するリーダーの育成」
●越谷北
「高い理想と豊かな人間性を兼ね備えたグローバルリーダーを育成する」
●坂戸
「文武に秀で、地域に愛され、国際感覚を持つ社会のリーダーを育てる学校」
●所沢北
「たくましい知性としなやかな感性を備え、高い倫理観とグローバルな視野を持って、地域や社会の持続的発展に貢献しようという高い志を有するリーダーを育成する」
●不動岡
「明日の世界を創造する品格あるリーダーの育成」
●本庄
「活力ある進学校~個性を伸ばし、持続可能な社会のリーダーとして世界にはばたく「高い志」を持った生徒の育成~」
●松山
「建学以来の伝統である「文武不岐」に基づき、幅広い教養と礼節を備え、社会に貢献できる品格あるリーダーを育成する」
●和光国際
「国際社会で必要とされるグローバルリーダーの育成」
●蕨
「生徒の進路実現を実現する文武両道の進学校~グローバルな視点を持ち次世代のリーダーとして活躍できる人を育てる~」
まずまず納得のラインナップであろう。
県立トップ校・上位校と目される学校の多くは「リーダー育成」を掲げている。
ここで言うリーダーは、統率力に優れ、知性・品格・人間性を兼ね備え、一定の権限を持ち組織を牽引するイメージだが、近年はこれとは異なるリーダー像も注目されている。「権限なきリーダーシップ」とか「シェアドリーダーシップ」など言われるが、その話はまた別の機会にしよう。
◆「進学校」を掲げる学校
各校の「目指す学校像」を見て行く中で、「進学校」の語も目についた。
そこで、二番目の調査は「目指す学校像」から「進学校」の語をピックアップすることである。
「目指す学校像」の中に「進学校」の語を含むのは次の学校である。
●浦和西
「自主自立の精神を生かして、国際社会に貢献できる人材を育成し、地域に信頼される進学校」
●春日部
「校訓「質実剛健」、教育方針「文武両道」を実践し、広く社会で活躍できるリーダーを育てる進学校」
●春日部女子
「高い志を持ち、夢をあきらめない生徒の育成を目指す、伝統ある女子の進学校」
●春日部東
「文武両道を具現化した進学校として、生きる力を備えた未来の創り手たる人材を育てる」
●川越
「新たな時代に向けて、伝統ある進学校としての期待に応えつつ、自主自立の校風を継承・発展させ、リーダーとなる良識ある人材を育成する」
●熊谷女子
「自主自律の精神と豊かな人間性を育み、新しい時代をリードする心身ともに健康な生徒を育成し、生徒の第一志望の進路実現を果たす進学校」
●熊谷西
「生徒の力を最大限に伸ばす県北が誇る進学校」
●秩父
「礼節と主体性を備えた人材を育成し、地域の期待に応える活力ある進学校」
●本庄
「活力ある進学校~個性を伸ばし、持続可能な社会のリーダーとして世界にはばたく「高い志」を持った生徒の育成~」
●蕨
「生徒の進路実現を実現する文武両道の進学校~グローバルな視点を持ち次世代のリーダーとして活躍できる人を育てる~」
これも概ね納得のラインナップといったところか。
浦和・浦和一女・大宮といった自他ともに認めるトップ校には「進学校」の語は見当たらない。あえて言う必要がないからだろう。
中には世間で言うところの進学実績が伴っていないと思われる学校もあるが、だからと言って取り下げることはない。実績の方を目標に近づければいい。そうすれば、いつの日か「目指す学校像」の中から「進学校」の語は消えるだろう。
ついでながら、この「県立学校の活性化・特色化方針【県立学校魅力発信サイト】」は、学校情報がコンパクトにまとまっている。
私の場合、取材などで学校訪問する機会が多いが、その際は、まずこちらで概要を頭に入れ、その後ホームページで詳細情報をチェックして臨むようにしている。
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