本日、杉戸高校を訪問した。
 目的は昨日書いたように、講演会(研修会)の取材だ。

 杉戸高校では、中学の学びから高校の学びにつなげるため、2日間にわたり「Start-Up Program」を実施している。
 名称は異なるがこの種の研修プログラムを実施している学校は多いだろう。

 今日行われたのはその一環である「リーダー研修」だ。
 講師に招いたのはトヨタ自動車Senior-Fellowの大塚友美氏である。
 
 私はこのことを同校公式Instagramで最初に知った(Twitterだったかもしれない)。
 

 これを見てさっそく取材を申し込んだ。
 後述するが、トヨタ自動車の役員が高校生相手に研修講師を務めるは非常に珍しいことだ。
 これはニュース価値がある。
 (埼玉新聞社も取材に来ていたので、いずれ記事になるだろう)

 それと、今回の研修テーマが「リーダーシップ」であることにも興味をそそられた。
 まだ他人様に言えるほどではないが、新しい時代のリーダーシップのありかたに関心を持ち、勉強テーマの一つにしている。
 世界的大企業の方が、リーダーシップについてどのような話をされるのか。
 これは是非聞いてみたい。

◆これからのリーダーとは
 研修の様子はすでに同校ホームページやInstagram、X(Twitter)にアップされているので、ぜひそちらをご覧いただきたい。

 ★動画あり★【4月12日(金)の杉戸高校③】リーダーシップ育成講演会 動画集(同校ホームページ)

 

 大塚氏はリーダーやリーダーシップのあり方について、ご自身の経験なども踏まえて三つの話をされた。
 「リーダーは導く人ではなく、振り返ると人がついてくる人のことを言う」
 「リーダーはスーパーマンである必要はない。むしろ自信がない人こそ良きリーダーになれる」
 「リーダーに必要なたった一つのことは、自分以外の誰かのために行動すること」

 よく強力なリーダーシップとか強いリーダーと言われる。
 しかし、大塚氏はリーダーやリーダーシップのあり方はそれだけではないと言うのだ。
 「最初の一歩は自分が心から実現したいと思う何かを見つけること」
 これはつまり、他人をリードするのではなく「自分自身をリードすること」。
 「メンバーの仕事に興味を持ち、ひたすら話を聞く」のもリーダーに求められる姿勢だとも。

 私個人としては、いま勉強中の新しいリーダーシップの考え方と非常に近い、と言うより、まったく同じ方向性であったので、やはり間違いなかったのだと意を強くした次第である。
 
◆世界のトヨタとなぜ繋がった
 本題から逸れるが、全国的知名度などゼロと言っていい杉戸高校が、なぜ世界のトヨタと繋がったかに興味を持った。
 答えを先に言っておくと、ものつくり大学(行田市)との連携が生きた。
 
 杉戸高校は2023年12月に同大学と教育連携協定を締結している。
 ものづくり大学の法人役員にはトヨタ自動車、日立製作所、清水建設といった世界的企業の役員らが名を連ねている。
 今日講師を務められた大塚友美氏も理事のお一人である。
 そのラインで繋がった。

 講演やセミナーを仕事にしている有名人講師を招くのは比較的容易である。
 だいたいがタレント・芸能事務所などに所属しているから、そこを通せばいい。
 ギャラはとんでもなく高いがそれさえクリアできればどんな著名人でも呼ぶことができる。

 だが、今回は世界的企業の幹部社員だ。
 よほどのことがなければ講演など引き受けてくれない。
 そんな暇はないのだ。
 実際、大塚氏も高校生相手の講演は初めてということだ。

 杉戸高校の1年生諸君。
 君たちは世界で初めてトヨタ自動車幹部のセミナーを受講した高校生なのだ。
 このことがどれだけすごいことかは、これから勉強をしていけば分かると思う。

 本日このような機会を与えてくださった杉戸高校の先生方、ものつくり大学の皆様に感謝したい。