ホームページ等における年及び年度表記の話である。
 これ、いつも迷う。
 他国のことは知らんが、わが国ではここがややこしいのだ。

 言うまでもなく今日現在は「令和6年」かつ「令和6年度」であり、また西暦なら「2024年」であり、「2024年度」である。

 ただこれに入試がからむと面倒なことになる。
 さしあたり高校入試を考えてみよう。

 これから受験生(現中3生)が挑むのは「令和7年度入試」または「2025年度入試」である。
 今は「令和6年度=2024年度」であり、試験も同じ年度内に行われるのだが、「令和7年度=2025年度」の入学者を選抜する試験なので、このように呼ぶ。
 学校案内パンフレットの表紙なども「2025」とする学校がほとんどだろう。

◆説明会日程は6年度?、7年度?
 ホームページなどで早くも説明会日程を更新する学校が増えてきた。
 (現在、公立42校、私立16校の更新が確認されている)

 ここでは「令和6年度説明会日程」「2024年度説明会日程」といった表記が多数派である。
 一方、「令和7年度入試 説明会日程」といった表記の学校もある。これも間違っていない。ただ、「令和7年度入試用」ないしは「令和7年度入試向け」といった表記にしたほうが分かりやすいだろう。

◆「年」を入れれば解決
 私の場合、更新前なのか更新後なのかを見極める方法は、日にちと曜日の組み合わせだ。
 タイトルの年度表記だけでは確信が持てない。
 だから、「4月20日(土)」であれば今年の情報、「4月22日(土)」であれば昨年の情報と判別する。
 地味に面倒な作業だ。

 親切な学校は、説明会実施日を「○年○月○日(○)」と表記している。
 「○年○月○日更新」と付記している学校もある。
 これなら一目瞭然。
  念のため年を入れておくのだ
 これで多くの問題が解決する。

 この時期は(例年7月くらいまで)、旧情報と新情報が交錯するので、こうした配慮が必要だ。
 中学生が迷わないような表現や誤解しないような表現を考えるのは、先生方が得意とするところだろう。

◆大学合格実績の場合も
 大学合格実績の年度表記も同様のことが言える。
 今春の結果は、「令和6年度実績」または「2024年度実績」であろう。考え方は高校入試と同じ。

 ただ、これも学校ごとに表記がばらける。
 主流は「令和6年度=2024年度」であるが、「令和5年度=2023年度」としている学校もある。
 大学入試は「令和5年度=2023年度」内に実施されたのだから、そういう言い方もあるだろう。
 だったら、この場合も「○年○月○日現在」とか「○年○月○日更新」と付記すればいい。
 
 繰り返すが、この時期、仕事の早い学校と遅い学校があって、旧情報と新情報が交錯するのである。
 いち早く新情報を出したのに、それがそのまま受け取られないとしたらもったいない。