令和7年度の説明会日程を公表する学校が少しずつ増えている。
そんな中、ちょっと目をひいたのが春日部高校だ。
同校では公立にはめずらしく他の地域あるいは他県にも足を延ばして「出張学校説明会」を実施している。昨年はさいたま市や千葉県で実施した。
令和7年度もさいたま市(大宮)と千葉県流山市で実施する。
で、私が注目したのは、「複数校合同開催予定」という部分だ。
たしか6年度(7年度入試)には初めての試みとして春日部女子高校と共に千葉県で説明会を実施している。おそらく、それなりの感触が得られたのだろう。来シーズンは県内でも合同出張説明会を実施するようだ。
この場合、複数校の範囲としては春日部女子高校だけでなく、春日部東高校や、専門学科である春日部工業高校、あるいは春日部共栄高校も想定されているようだ。
肝心の春日部高校に取材しておらずその点は申し訳ないのだが、最近、春日部東高校や春日部共栄高校を訪ねた際、そういった話(合同でやろうかという話)が出ていることは確認できた。
各校の日程調整ができればという条件付きだが、「オール春日部」による出張説明会が実現するかもしれない。
◆地域間競争の時代
少子化時代の生徒募集においては地域間競争が激化するだろう。
個々の学校の勝ち負けではなく、その地域にある学校が揃って勝つ、あるいは揃って負けるという姿が想像できる。
そう考えれば、隣の学校はライバルでもあるが、協力すべき仲間でもある。
地域から生徒を奪われない、あるいは逆に他地域から生徒を集めてくるには、単独校の力では難しく、複数校の協力が必要だ。ここでは公立も私立も仲間である。
県内の大きな都市(人口が20万人以上程度)の中では、熊谷市と春日部市の人口減少と高齢化が顕著である。(このことについては昨年ブログのどこかで数字を示した)
高校だけがいくら頑張っても人口減少や高齢化は防げないのだが、どんどん小さくなっていくパイを奪い合っても仕方ないだろう。
学校種や公私立の別などを超えた協力体制を作らないと、地域丸ごと沈没する。「ポツンと1校」だけの繁栄はありえないのだ。
先生方の負担を考えれば、これ以上イベントを増やすのは難しいと思われるが、地域ごと見放されることのないよう知恵を出し合ってもらいたいと思う。
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