3月21日、埼玉県教育委員会は、「魅力ある県立高校づくりの方針」を策定し発表した。また、あわせて県民コメントの結果についても発表した。

魅力ある県立高校づくりの方針 (令和7年3月)

 県民コメントの募集は令和7年1月10日から2月9日まで約1か月間行われた。
 意見提出者は432名、意見件数は597件であった。
 県のホームページで確認してみると、県民コメントの募集を行っても意見が数件(1桁)しか集まらない案件もある。
 400人以上から600件近いコメントが集まったのは異例とも言えそうだ。

 どのような意見が寄せられ、それに対し県教育委員会がどのように回答しているかは、下記のページですべて公開されている。

「魅力ある県立高校づくりの方針(案)」に対する御意見と県の考え方

 600件近い意見が寄せられているが、その意見を反映させ案を修正したのは2件(0.33%)である。
 意見の反映状況は次のとおり。
 A 意見を反映し、案を修正したもの
   2件(0.33%)
 B 既に案で対応済みのもの
   21件(3.5%)
 C 案の修正はしないが、実施段階で参考とすることとしたもの
   36件(6.0)
 D 意見を反映できなかったもの
   528件(88.4%)
 E その他
   10件(1.7%)

 以上のように、意見が取り入れられ、当初案の修正につながったのは僅か2件で、ほとんどの意見は取り入れられなかった。
 ただ、前述したようにすべての意見に対して回答だけはしている。

 寄せられたコメントで特徴的なのは、「第3章 県立高校における教育活動・教育環境」の「6 共学化の推進」に関わる意見が多かったことだ。
 「6 共学化の推進」に関しては、『(前略)県教育委員会として、今後の県立高校の在り方について総合的に検討する中で、主体的に共学化を推進していく。」などの旨を県男女共同参画苦情処理委員に報告しました。この報告で示したとおりに推進していくこととします』とあるが、コメントではこの部分に関する反対意見が多かった。
 
 どのくらいあるか数えてみたところ、「6 共学化の推進」に関わるコメントは388件あった。全コメントの約65%である。

 また、「第3章 県立高校の再編整備」についてのコメントも多かった。

 お時間のあるときに、ざっとでも目を通されるといいのではないか。