休日につき世間話でお茶を濁す。
 と、ここでスマホを取り出し、「なんでお茶を濁すって言うの?」と聞いてみる。
 「その場しのぎのいい加減な言動で、都合の悪い状況や問題をうやむやにして取り繕うこと。江戸時代、茶の湯の作法を知らない者が、適当に抹茶をかき回しそれらしく見せたことが由来」という答えを瞬時に得られるわけだが、今日のポイントは、質問の仕方である。

 これまでだと、パソコンならキーボード入力、スマホならフリック入力で質問することが多かったが、最近はもっぱら音声入力だ。
 音声の識別能力が格段に進歩しているようで、ほぼ喋ったとおりに文字化してくれる。

 これ、使わない手はない。
 特に年配者。
 年寄りにはまず、音声検索から教えるべきだ。

 若い人には分からないと思うが、年寄りにとって「キーボード入力」というのは大きな障壁なのだ。操作を覚えられないというのもあるが、視力が低下し、指先の細かな動きができなくなっているのも、「キーボード入力」を遠ざけたい理由だ。

 youtubeを見ていたら、高校生が高市首相にインタビューしている動画が流れていた。なかなかしっかりした生徒たちだと思った。となると、職業柄、この子たちどこの高校の生徒なんだろうと、そっちに興味がわく。
 さあ、音声入力。
「YouTube見てたら高市首相に高校生がインタビューしている動画があったんだけど、あれ、どこの高校生ですか」
 こんなのキーボードで打ってられない。
 が、喋るのは簡単。

 答え。
「衆院選を前に高市首相にインタビューしたのは、N高等学校・S高等学校の生徒たちです。かれらはインターネットを通じて、将来の日本や政策について高市総理に直接質問を行いました」(ついでに、ニコニコ動画が仕掛けたものだということも分かった)

 というわけで、音声入力使いまくり。
 さすがに電車の中などでは憚られるが、それ以外なら圧倒的に音声検索。

 まあ、若い人の場合、将来、社会に出たときのことを考えると、「一応、キーボード入力もできたほうがいいんじゃないの」となるが、こっちは年寄りだ。将来の心配がいらないのだ。
 若い人の「社会に出る」は、実際には「社会に入って行くことを示す」のだが、こっちは、文字通り社会から出て、あるいは放り出されて別の場所に行く身なのである。将来を思いやり今から「キーボード入力」をマスターするべき理由がどこにもない。

 読者の皆さん、身の回りに私のような高齢者がいたら、スマホの使い方として、まず音声入力、音声検索、音声メモなどを教えてあげるといいだろう。