越谷サンシャインシティで開催された「入試ファースト」を見てきた。
 ただ行くだけではつまらないので、今回は各校の先生に突撃インタビューを試みた。
 まあ突撃と言っても、全員が顔見知りの校長先生・教頭先生だ。

 質問主旨はだいたい次のとおり。
「今年ここまでのフェアや説明会を振り返り、昨年までとの違いはあるか。あるとしたら、それは授業料無償化や公立入試改革と関係はあるか。面接について貴校では説明会などでどのように説明しているか」

 以下は、各校長。教頭先生のお答え。
 
◆無償化で都内私立も選択肢に、面接は「自分の言葉」で(東部地区A高校長)
「学校説明会への参加者は全体として減少傾向にあり、他校からも同様の話を聞いている。背景には、受験生・保護者の情報収集が以前より早まっていることに加え、授業料無償化の影響もあると見る。本校の立地から都内私立も選択肢になりやすい。一方、公立入試改革そのものが志願者減に直結している感覚はない。面接については、流暢さより、自分の思いや経験を「自分の言葉」で伝えることが大切で、30点という配点から過度に不安になる必要はないと説明している」

◆来場者は増加、制度変更より「面接で何を話すか」に関心(南部地区B高校長)
「説明会参加者は増えており、特に地元の中学生が多い。強豪である部活動を目当てに他地域(東部地区)から訪れる生徒もいる。受験生の動き自体に大きな変化は感じないが、質問内容には変化があり、面接の形式や調査書から部活動・英検などの記載がなくなることへの関心が高い。集団面接では、中学校で頑張ったことや高校入学後に取り組みたいことを明確に話せるよう準備を、と説明。一人当たりの時間も伝え、不安の軽減に努めている」

◆「ふたを開けてみないと分からない」初年度、面接説明は慎重に(南部地区C高校長)
「面接導入など入試制度が大きく変わるため、初年度がどう動くかは「結果が出るまで分からない」というのが現時点での率直な見方だ。授業料無償化や入試改革についても、今のところ受験生の動きに明確な影響は見えていない。学校説明会では他校との比較より、自校の教育内容や仲間と共に頑張れる環境を伝えることを重視。マイボイスについては県教委が公開しているシミュレーションを案内し、質問があれば個別相談などで答えるという慎重な対応を取っている」

◆面接への不安は大きい、具体的に知るだけでも安心材料に(東部地区D高校長)
「授業料無償化や公立入試改革が、現時点で学校選択に大きな影響を与えているという感触はない。以前、説明会で公立と私立の違いや学費面について取り上げたこともあるが、受験生・保護者の反応に大きな変化は見られず、全体としては良好だ。一方、面接は初めて経験する中学生にとって大きな不安材料。カードなどを用いて具体的に説明したところ評判は非常に良く、自分が今どの位置にいるかを知るだけでも安心につながり、「ためになった」との声が多く寄せられた」

◆面接への関心は中1・中2にも、ただし、まず学力を(南部地区E高教頭)
「授業料無償化について保護者から具体的な相談を受けることはほとんどなく、それより学校の特色をよく見て、本人に合う学校を選んでほしい。一方、面接への関心は非常に高く、中学3年生だけでなく1、2年生の保護者からも質問が寄せられる。面接では中学校での取り組みを「マイボイス」、つまり自分の言葉で語ることが大切だと説明。ただし、本校が重視するのは学力検査。面接対策に時間をかけすぎず、まず学力検査の準備を怠らないよう呼びかけている」

◆志望者の構造は変わらず、面接への質問はやや増加(東部地区F高校長)
「今年になって学校選択の構造が大きく変わった印象はない。ただ、昨年までに比べ、面接の形式や進め方についての質問はやや増えている。授業料無償化と少子化のどちらの影響かは断定できないものの、各種イベントや来校者の数字には若干の減少も見られる。面接を必要以上に不安がる中学生もいるため、説明会や個別の場で丁寧に情報を伝えている」

 たまたま知り合いの塾長が二人いたので、同様の質問をぶつけてみた。
◆「まず公立」から「私立はどこ?」へ、現場で感じる志望の変化(東部地区塾長&南部地区塾長)
「今年だけというより、ここ数年の変化として、中学1、2年生、さらに小学生まで、早い段階からフェアに参加する層が増えている。一方、会場では以前ほど公立校に長い列ができず、私立校を具体的に尋ねる相談が増えたという実感もある。授業料無償化の浸透に加え、公立入試の面接や制度変更への不安が、分かりやすい私立入試へ目を向けさせている可能性もありそうだ。面接対策では、県の公式資料を読み込ませるとともに、学校説明会への参加を志望理由づくりの出発点として重視している」

 教育ジャーナリストを名乗っているので、たまには取材にもとづくブログも書いてみようということだ。