令和9年度埼玉県高校入試、第1回進路希望調査。
公立別学校(男子校・女子校)の動向を見てみよう。
県公立には、男子校が5校、女子校が7校ある。
ちなみに県内私立の別学校は、男子校が川越東、慶応志木、城西川越、城北埼玉、立教新座の5校、女子校が秋草学園、浦和明の星女子、大妻嵐山、淑徳与野の4校。
◆普通科平均超えは2校だけ
第1回調査の全日制平均は1.12倍、そのうち普通科平均は1.23倍であった。
では、それを踏まえて、各校の倍率を見てみよう。
以下、倍率の高い順である。(カッコ内は前年同期)
【男子校】
川越 1.24倍(1.39)
春日部 1.14倍(1.19)
浦和 1.12倍(1.10)
熊谷 0.94倍(0.96)
松山 0.78倍(0.67)
【女子校】
川越女子 1.12倍(1.24)
浦和一女 1.02倍(1.08)
熊谷女子 0.92倍(0.91)
春日部女子0.79倍(0.96)
松山女子 0.80倍(0.91)
鴻巣女子 0.54倍(0.53)
久喜 0.51倍(0.67)
以上は普通科の倍率である。専門学科は、松山・理数が0.78倍、春日部女子・外国語が0.60倍、鴻巣女子・保育が0.65倍、同・家政科学が0.73倍となっており、いずれも1倍に達していない。
普通科で全県普通科平均(1.23倍)を超えたのは、川越のみである。また、全日制全県平均を超えたのは、春日部(1.14倍)、浦和(1.12倍)、川越女子(1.12倍)の3校である。
男子校は5校中3校が1倍を超え、現時点での定員割れは熊谷と松山。女子校は7校中5校が定員割れである。
前年同期との比較では、倍率が上昇したのは浦和(1.10→1.12)、松山(0.67→0.78)、熊谷女子(0.91→0.92)、鴻巣女子(0.53→0.54)の4校である。
◆男子校の動向
※過去10年間の第1回調査結果との比較を中心に記述。
【川越】
過去10年間平均は1.49倍。これまでの最低は6年前の1.38倍。今回の1.24倍は過去最低である。振り返れば前年同期の1.39倍に低下の予兆が見えていたと考えられる。

【春日部】
過去10年間平均は1.11倍。これまでにも2回この時点での定員割れを経験しているので今回の1.14倍は過去最低ではない。ただこれは定員減(360人→320人)に救われている面もあり、今回の希望者364人を358人募集で再計算すると1.02倍となる。
隣接県協定により千葉県など県外からの受験者も多い同校だが、希望調査は埼玉県内中学のみが対象となっており、県外生は含まれない。

【浦和】
過去10年間平均は1.43倍。過去最低だった前年同期1.10倍は辛うじて上回ったが倍率低下の流れは変わっていない。
過去のデータを見ると、第1回倍率と最終倍率(志願先変更後)との差がきわめて少ないので、本番も1.2倍を超えるかどうかの低倍率で迎えることになりそうだ。

【熊谷】
過去10年間平均は1.03倍。第1回時点に限れば10年間で5回の定員割れ。今回0.94倍で、第1回調査に限れば5年連続6回目の定員割れとなる。
昨年度定員減(320人→280人)を行ったが、それでも定員割れを脱することはできなかった。

【松山】
過去10年間平均は0.93倍。第1回時点に限れば10年間で6回の定員割れ。今回0.78倍は前年同期の0.67倍から回復しているように見えるが定員減(280人→240人)の効果によるもので、前年の定員で再計算すると0.67倍である。
理数科1クラスがあるが、こちらも第1回は2年連続で定員割れであり、普通科をカバーするほどの勢いはない。

◆女子校の動向
女子校はさらに厳しい状況だ。
【川越女子】
過去10年間平均は1.39倍。1.5倍から1.6倍の時代もあったが、令和に入ってからは明らかな右肩下がりになっている。一昨年は1.19倍と過去最低を記録した。昨年は1.24倍とやや持ち直したかに見えたが根本的な課題解決に至っていないようで、再び過去最低を更新した。

【浦和一女】
過去10年間平均は1.24倍。第1回は1.2~1.3倍台で安定していたが、昨年は過去最低の1.08倍まで落ち込んだ。
現状、358人募集に対し希望者は366人。数字上は不合格者8人であるから、現時点で一女を希望している生徒に回避の理由はない。この後、低倍率を見て他校からの鞍がえ組も加わるだろうが、それほど多くはないだろう。

【熊谷女子】
過去10年間平均は1.01倍。今回は前年同期(0.91)を僅かに上回る0.92倍だったが、これで5年連続定員割れである。男子校の熊谷と同様、定員減の効果が出ていない。

【春日部女子】
過去10年間平均は0.98倍。過去10年間で1倍を超えたのは3回だけ。その意味では定位置なのだが、今回の0.79倍はここ10年では最低である。
外国語科の方もほぼ同じような状況であり、普通科の支えにはなりそうもない。

【松山女子】
過去10年間平均は0.99倍。今回の0.80倍は過去最低で、これで5年連続の定員割れとなる。
今年度は定員減(320人→280人)を行っているが、倍率上昇にはつながっていない。前年度までの320人定員(318人募集)で再計算すると0.70倍まで下がる。

【鴻巣女子】
過去10年間平均は0.70倍。家庭系の2学科(保育・家政科学)が併設されており普通科は80人定員。過去10年間、第1回で1倍を超えたことはなく、最終的にも1倍に満たず欠員募集を行うことが多い。
第1回調査に限れば、家政科学科は9年連続、保育科は4年連続の定員割れである。

【久喜】
過去10年間平均は0.83倍。第1回で1倍を超えたことはないが、それでも0.8~0.9倍台は維持してきた。だが今回、定員減(280人→240人)を行ったにもかかわらず0.51倍と過去最低を更新した。


コメントを残す