いよいよ2学期が始まり、高校界隈には秋の文化祭シーズンが到来した。
すでに今日明日で開催という学校も少なくないだろう。
受験生にとっても、勉強の息抜きを兼ねて気になる高校を訪ねる絶好の機会だ。
よく「文化祭を見れば、その学校の生徒の普段の姿がわかる」と言われる。
しかし、ここは少し冷めた目で見る必要もあるだろう。なにしろ年に1日か2日のハレの日である。張り切りすぎてテンションが普段より上がっている生徒もいれば、羽目を外している者もいる。服装や髪型、持ち物についても、この日ばかりは指導する側の先生方も大目に見ている面があるはずだ。
したがって、文化祭での姿をそのまま「この学校の日常」と短絡的に受け止めるのは早計と言わざるを得ない。
では、受験生はどこに目を向ければよいのだろうか。
自分たちが楽しむのは当然として、見ておきたいのは「来場者を楽しませよう」「共に楽しもう」という他者への目配り気配りができているかという点だ。
迷っている人に優しく声をかけているか、案内や接客に丁寧さがあるか。出し物の盛り上がりそのものよりも、そうした端々に見える配慮や気遣いの中に、その学校が育もうとしている生徒像が垣間見えるのである。
また、もう一つ、忘れてはならない事実がある。
笑顔で接してくれたり、案内してくれたりしたその高校生たちは、来年4月には君たちの直接の「先輩」になるかもしれない人たちだということである。
もちろん、祭りの場なのだからあまり難しく考える必要はない。
だが、「この人たちが自分の先輩になっていいのか」「この先輩たちと一緒に学校生活を送りたいと思えるか」という観点は、頭の片隅に置いておいて損はない。
どれだけ進学実績が良くても、どれだけ校舎がきれいでも、先輩たちの醸し出す雰囲気に違和感を覚えるなら、そこは自分に合わない場所なのかもしれない。
事実関係として、彼らが来年の先輩になるのだから、その直感は意外と馬鹿にできないのだ。
文化祭は、まずは思い切り楽しめばいい。美味しいものを食べ、趣向を凝らした企画に感心し、活気あふれる空間を満喫する。
そのうえで、ふとした瞬間に生徒たちの配慮や先輩としての姿に目を凝らしてみる。
帰り道、「あの先輩たちのいる学校で過ごせたら楽しそうだ」と思えたなら、それは秋からの受験勉強に向けた最高のモチベーションになるだろう。

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