結局緊急事態宣言を出すみたいだな。しかし、これは単なる政治的な駆け引きだ。感染防止対策ではない。
 対象は一都三県。
 首相は「集中的」「限定的」と言っているようだから、期間はそれほど長くなく、自粛要請も飲食店等に限られるだろう。
 学校の休校などは行わず、入試も予定通り実施する方針とみられる。

 仮に学校まで巻き込んだ形の緊急事態宣言となれば、一昨日も述べたように世の中は大混乱に陥る。
 現代の日本では想像しにくいが、国によっては暴動が起こっても不思議ではない。
 だから、そこまではやらない。

 しかし、何もしないわけにも行かないから、簡易版「緊急事態宣言」を発令する。
 限定的であるから、効果も限定的であることは今から分かっている。
 ほとんど無いかもしれない。
 それでも、「やりました。手は打ちました」という実績が残るから政治的にはそれでいい。

 学校はすでに考えられるだけの手を打っている。
 10代の死者はいまだゼロであり、感染しても重症化する可能性は極めて低いが、それでも徹底した感染対策を行っている。
 学校というのは、良くも悪くも、指示や命令が徹底しやすいところだ。
 児童生徒はダメと言われればやらないし、こうしないさいと言われればその通りにする。
 それでも運悪く感染してしまう場合はあるが、手の施しようがないというほどではない。

 最近はもう慣れっこになってしまい、ニュースで「感染者何人」と出ても、見出しをチラ見する程度だ。
 だが、記事本文に目を通すと、病院や施設での感染も多いことがわかる。
 下表は、12月28日から1月3日までの1週間、埼玉県感染対策課が発表した「疑われる感染経路の内訳」を元に作成したものである。
 
 経路不明がもっとも多い。
 次いで職場等国内と家庭内がほぼ同じくらい。
 そして病院・施設内。

 感染経路の特定は本人からの聞き取りによると思われる。
 飲食を伴う会合は「職場等国内」に含まれると思われるが、本人の申告がなければ「現時点で不明」に分類されるだろう。
 「家庭内」は、最初の一人は「職場等国内」か「現時点で不明」に分類され、この中にも飲食を伴う会合が含まれるだろう。
 
 不明と言う以上、想像するしかないが、飲食を伴う会合が感染拡大の元になっているとすれば、そこを徹底的に規制することで、相当程度感染は抑止できる可能性がある。
 緊急事態宣言を発令し、何らかの規制もしくは自粛要請をするのであれば、このあたりの数字的な根拠をもう少し明らかにしてもらいたいものである。

 「病院・施設内」での感染は高齢者が多いと推定される。重症者や死者が出るとしたらここがもっとも可能性が高い。
 病院や施設にリソースを集中投下するとともに、高齢者に外出自粛要請などすれば、かなりの感染抑止効果が期待できると思うが、高齢者から反発を受ける施策が実施される見込みは少ない。

 いずれにしても、経済を完全に止めることはしない、また、その影響の大きさから学校を止めることもしない、というのが政府の基本方針のようである。

 先生方におけれては、気をゆるめることなく、これまで同様万全の対策を講じて大事な受験期を乗り切っていただきたい。