甲子園大会が始まり連日テレビや新聞で報道される。
 高校の一部活に過ぎない野球の大会をNHKが朝から晩まで全国放送するのだから、やはり野球は特別なのだ。
 人気があるから報道するのか、報道するから人気が出るのか。
 おそらく両方だろう。

 そんな野球大会の陰に隠れて、と言っては語弊があるが、他部活の全国大会も現在進行中なのである。
 全国高等学校総合体育大会(略称インターハイ)。

 もう一つ、文化部関係の全国高等学校総合文化祭もあるが、今回は運動部の話題に絞ろう。

 今年のインターハイは四国4県を中心に開催されている。
 かつて競技によっては2代表(埼玉は学校数が多いので)という時代もあった。
 だが現在は規模縮小のため、団体競技や団体戦の出場校は1校に限られている。
 たった一つの代表の座をかけて戦っているのは野球だけではないのである。

 私は各校選手の活躍の様子を知るため、日々総体のサイトをチェックしている。
 四国総体公式サイトはこちら↓
 躍動の青い力四国総体2022

 大会は7月23日から始まり、8月23日まで続くので、すべての結果が出たわけではないが、精鋭が集まるこの大会で頂点に立つのは簡単なことではない。
 陸上などの個人競技であれば、予選・準決勝を経て決勝に残るだけでも大変なことだ。
 団体競技や団体戦であればベスト8以上に残るのも至難だ。

 こうした中、サッカーでは昌平がベスト4まで勝ち残った。
 3位は初めてではなく、今回こそ優勝をと願っていたが残念。

 男子バドミントンでは埼玉栄がベスト4に入った。
 ただ埼玉栄は過去12回も全国制覇しており、直近では2018年にも頂点に立っているから、やや不本意な成績と言うべきかもしれない。
 それにしても立派。

 相撲団体戦では埼玉栄が準優勝した。
 こちらも過去10回全国制覇している。
 決勝ではライバル鳥取城北に敗れた。
 個人戦では同校の高山瞬佑選手が優勝し高校横綱に輝いた。
 なお、高山選手は大会前、こんなニュースでも話題になった。
 埼玉栄高相撲部員4人がお手柄 行方不明届出ていた小5男児保護 雨に濡れながら警察に送り届け感謝状

 大変残念だったのは、激戦埼玉を勝ち抜きながら、コロナ感染のため本選出場が叶わなかった選手たちだ。
 他にもあるかもしれないが、代表的なのは次の2校。
 正智深谷男子バスケットボール。
 正智深谷男子バレーボール。
 記録上はこのようになっている。
 男子バスケ2回戦「北陸(福井)20―0正智深谷」。
 男子バレー予選グループ戦「城東(徳島)2―0正智深谷」、同敗者復活戦「高川学園(山口)2-0正智深谷」。
 要するに不戦敗である。

 選手及び関係者の皆さんはさぞ無念であっただろう。
 戦って負けるのも悔しいが、全力を出し切ったという満足感も得られる。
 しかしコートに立つことが出来なかった悔しさは一体どこにぶつければいいのか。
 こうした選手たちの心情を慮り、同校校長・加藤慎也先生が次のようなメッセージをおくっている。
 校長は「選手たちにかける言葉も見つかりません」と述べているが、そんな時でも何かしらの言葉がけをしなければならないのが教育者というものである。
 神様は乗り越えられない試練は与えない。
 君たちならきっとこの試練を乗り越えてくれるだろう。
 もう一度最高の笑顔を見せて欲しい。
 そう述べておられる。
 原文はコチラ↓
 校長ブログ「涙を拭こう。」