6月30日、埼玉県教育委員会は、入試選抜における配慮事項を発表した。
 こちらをご覧いただこう。↓
「令和3年度埼玉県公立高等学校入学者選抜における中学校等の臨時休業 等を踏まえた配慮事項について」

 短い文章なので要約するほどのことはないが、ポイントは次の2点。
 1 学力検査の出題範囲は縮小する方向で検討する。
 2 部活動について、大会出場がなかった生徒が不利益を被らないよう各高校に配慮を求める。

 ◆具体的な縮小範囲はこれから
 学力検査の出題範囲縮小については、縮小を明言したということだ。
 おそらく縮小するだろうとは誰もが予想していたことなので、できればこの段階で具体的な縮小範囲を発表して欲しかった。

 県教委の立場からすれば、6月に入り学校が再開され、分散登校から通常登校へと移行して行ったわけだが、その状況を見極めてからということなのだろう。
 いま現在もそうだが、再び臨時休校という可能性も否定できないわけで、その場合はもう少し縮小範囲を広げなければならない。
 
 よって縮小の範囲は内々には決まっていると思われるが、再開後の授業の実施状況をもう少し見極めたというところだろう。
 このまま1学期いっぱい(夏休みに入るまで)、不測の事態が生じなければ、東京都の内容に近い縮小範囲となると予想される。

 ※追記 7月10日に教育委員会の会議が開かれるので、その後に詳細が発表されるだろう。

 ◆部活動は2年までの実績に重きをおく
 部活動をどのように評価するかは、各高校ごとの判断であって、県教委が決定するものではない。
 したがって、「検討を促す」としか言っていない。
 ただし、例として「中学校1・2年生の部活動等の成果に重みを付けて評価する」、「3年間部活動に所属していたことを評価する」を挙げているので、各高校は概ねこの方向で選抜基準を決定するものと思われる。
 
 選抜基準は8月下旬に発表される。