1年前に書いたブログ記事だが、今年もよく読まれたのが下の記事だ。
  「定員割れの学校は受験者全員が合格することになっている」(2021年2月14日)
 
 その後も折りに触れこのことを書いているが、いまだにこの記事を見にくる人がいるのは、定員割れでも不合格になるのではと心配しているからだろう。
 以前の記事にも書いたように、定員内不合格者は出さないのが埼玉県公立高校入試における方針である。

 一昨日、入学許可候補者数が出たところなので確認してみたが、定員割れ校では受検者全員が合格していた。
 と言っても、まだ信じない人もいるようなので、定員割れ全校のデータを示すことにしよう。
 元になる資料は、昨日の記事でも書いたが、県発表の資料である。
 「令和4年度埼玉県公立高等学校における入学許可候補者数・欠員補充人員」(3月4日県教委発表)

 以下、普通科定員割れ校の場合である。
 数字は、左が受検者数、右が合格者数。
 
 上尾橘  125 125
 朝霞   347 347
 岩槻   263 263
 岩槻北陵 119 119
 大宮東  243 243
 小川   182 182
 桶川西  125 125
 越生   46  46
 川越西  347 347
 川越初雁 188 188
 北本   151 151
 栗橋北彩 191 191
 鴻巣女子 53  53
 児玉・普 34  34
 児玉・体 21  21
 庄和   176 176
 白岡   129 129
 新座   183 183
 蓮田松韻 134 134
 飯能   238 238
 飯能南・普83  83
 飯能南・ス 8  8
 深谷   187 187
 富士見  225 225
 松伏・普 116 116
 松伏・情 24  24
 三郷   121 121
 宮代   184 184
 八潮南  78  78
 和光   137 137
 鷲宮   271 271
 
 以上が普通科定員割れ校であるが、受検者数と合格者数が一致している。つまり受検者全員合格である。

 定員割れ校のうち、受検者数と合格者数が一致していない学校が3校あった。
 大宮光陵・外 27 36
 鳩山・普   48 52
 日高・情   36 38
 大宮光陵は外国語コース受検者27人は全員合格、これに普通科からの第二希望合格者を9人加え36人となっている。
 鳩山は普通科受検者48人は全員合格、これに情報管理科からの第二希望合格者を4人加え52人となっている。
 日高は情報コース受検者36人は全員合格、これに普通科から第二希望合格者2人加え38人となっている。

 専門高校の定員割れ校(学科)についても同様の結果が出ているが、数が多いので今回は省略する。
 専門高校の場合、同じ学校に複数学科があり、相互に第二希望を認めていることが多い。
 そこで、倍率の出ている学科の不合格者が、定員割れ学科に第二希望で拾われるケースが増えてくる。
 受検者より合格者が多い例は、普通科では先に挙げた3例だが、専門高校ではかなり多く見られる。

 以上のように、実際の数字を追ってみれば、定員割れ校においては受検者全員が合格していることが分かる。