文化祭が中止になったり、非公開になったりして、普段の様子が見られない。
 そんな悩みや不満をお持ちの受験生及び保護者の皆さん。
 (と言っても、このブログを読んでいるはずはないが・・・)

 文化祭で普段の姿は見られない。
 文化祭で見られるのは非日常的な姿である。
 祭りと名の付くものは、みなそういうものなのだ。

 であるから、学校選びという点から言えば、年にたった一日の非日常的風景を見損なったとしても、どうと言うことはない。
 学校生活のほとんどは授業なのであるから、普段の様子を見たければ、土曜公開授業でも見に行った方が、よほど生徒や先生のリアルに接することができるのである。
 ただ、土曜日に授業を行っている学校はごく一部であり、それとてすべてを公開しているわけではないためチャンスが限られるのが残念なところだ。

◆文化祭はほんの一部
 さて、ここまで何となく文化祭について否定的な見方をしていると感じた方もおられるだろう。
 そんなことはない。

 私は「授業・行事・部活・生活の4つを見て学校を語る」をモットーにしている。
 学校を語る上で行事はものすごく重要なのだ。
 修学旅行や遠足はついて行くわけにいかない。体育祭は非公開が多い。入学式や卒業式も関係者だけ(後日、映像で見ることはできるが)。

 そう考えてみると、文化祭は生で見ることができる数少ない行事、いや、唯一の学校行事と言っていいかもしれない。
 だから見ておきたい。

 ただし、これは非日常である。
 だからまあ、その点を差し引いて見ておいたほうがいいんじゃないか。
 そのように、受験生・保護者にはアドバイスしているのである。

◆授業成果発表の場でもある
 工業高校をはじめとする専門高校の場合、文化祭は授業成果の発表の場でもある。
 SSHなどの指定校の場合にも言えるかもしれない。

 授業見学や体験入学までは行かないが、普段どのような勉強をしているのか、どんな技術を身に付けているのかなどを垣間見ることができる。
 普通科の学校で模擬店やお化け屋敷を見ても、そこから普段の授業を想像することはできないが、専門高校ならそれが出来る。

 専門高校・専門学科の先生方や生徒の皆さんにとって、また、それらを目指そうかと考えている受験生の皆さんにとって、一般公開無しの文化祭は、学校選びの材料が一つ減ったという意味で、残念なことである。

◆文化祭も事前申込制
 普通科校の文化祭は9月の土日に集中している。
 就職者が多い専門高校の場合、9月は就職試験と重なるため10月以降の開催となる。

 各校HPを見ると、文化祭情報が増えてきている。
 今のところ、中止や完全非公開はなく、限定公開としている学校が多いようだ。
 つまり学校説明会などと同様、事前申込制だ。
 見学を考えている受験生は、早めのチェックが必要だ。