さいたま市教育委員会は今年度「不登校等児童生徒支援センター(通称Growth)」を開設し、5月下旬からオンライン授業を開始した。
 (Drowthの読み方はグロース)
 7月末現在で小学生35人、中学生61人の計96人が利用しているという。 

 
 上記は8月14日(日)発行の埼玉新聞1面記事。
 字が小さくて読めないと思うので、埼玉新聞WEB版ニュースを紹介しておこう。↓
「つながり」大切に、ゆっくりと さいたま市「不登校支援センター」教諭4人が担当、本年度開設
 
 グロースについて、さらに詳しく知りたいという方は、市教委による説明会動画があるので、こちらをどうぞ。↓
 

 このようなことが出来るのが公教育の良さだ。
 民間では採算が取れないから、まず手は出さない。
 説明会動画によると、オンラインのツールにはマイクロソフトのチームスを利用するようだ。
 GIGAスクール構想の前倒しでデバイスが行き渡り、教える方もオンラインに習熟してきたという環境変化が後押ししている部分もある。

 授業は30分授業を3時間。
 ホームルームを重視しており、朝・昼・帰りと1日3回実施する。
 オンライン授業への参加で、「指導要録上の出席扱い」とするそうだ。

 さいたま市の不登校児童生徒は1401人(20年度)。
 そこから推定すれば、利用者は5~6%程度となるが、この子たちは決して勉強への意欲を失ってしまったわけではない。
 リアル体験学習会を実施したところ、27人(小学生15人、中学生12人)が参加したというから、人とのつながりを拒否しているわけでもなさそうだ。

 市教委担当者も「試行錯誤を重ねながら、ゆっくりと」と述べている。
 各小中学校、各先生、また各ご家庭もさまざま工夫し努力されていると思うが、今回の試みから得られたさまざまな経験が活用できれば、問題解決の糸口になるかもしれない。
 こちらも「ゆっくりと」見守りたい。