昨日は中学入試の話題だったが、今日からは埼玉県高校入試の話題が続く。
 過去の経験からすると、明日(12日)か明後日(13日)あたりに第2回進路希望状況調査の結果が埼玉県教委から発表される。
 12月15日現在調査であるから、その後変化があるかもしれない。
 が、第1回(10月1日現在調査)に比べれば、現実的な数字、つまり実際の出願に近い数字が出るだろう。

 第1回調査の段階では、「高倍率に驚いて志望校のランクを下げないように」というのが一般的アドバイスだったと思う。
 しかし、第2回調査では、倍率次第で志望校再検討もあるかもしれない。

◆1.5倍超えの学校は、本番では低下する
 倍率が高いか低いかの判断は人それぞれだが、ここでは1.5倍以上を一つの目安としよう。1.5倍は3人中2人が合格で1人が不合格となる倍率だ。
 前年(令和4年度入試)の例で言うと、第2回調査段階で1.5倍を超えていたのは、普通科で15校だった。このうち市立浦和・川口市立・市立川越の3校は2倍を超えていた。浦和西も1.91倍で、2倍に迫る勢いだった。

 しかし実際の入試(受検当日)で1.5倍を超えたのは、普通科では市立浦和(2.11)・川口市立(1.81)・浦和西(1.54)の3校だった。
 市立浦和が2倍超えのまま本番を迎えたのは予想外だったが、15校中12校が1.5倍以内に収まったのは、ほぼ予想の範囲内だ。
 今年度も第2回調査段階では、前年同様15校前後が1.5倍超となると思われるが、本番での1.5倍超は多くて4~5校だろう。前年の市立浦和・川口市立・浦和西に加え、大宮・越ヶ谷・川越南・越谷南あたりが1.5倍超をキープできるかどうかだ。

◆1.33倍超えの学校も下がる可能性が高い
 4人中3人が合格で1人が不合格となるのが1.33倍だ。
 前年の第2回調査では、普通科で12校が1.33倍以上(1.49倍以下)だった。このうち、本番で上がったのは浦和一女(1.38→1.43)のみで、川越女子が(1.34→1.34)で維持、川越が(1.46→1.42)で僅かに低下で、それ以外の9校は、1.0倍台か1.1倍台まで下がっている。

 浦和一女のような上位校が第2回調査で1.33倍超だった場合、さらに上がるか、そのまま本番を迎える可能性もあるが、中位校がこの倍率だった場合、本番に向けて下がる可能性の方が高い。
 1.33倍は、多くの受験生にとって「避けたい倍率」なのかもしれない。

◆1.25倍でもまだ下がる
 5人中4人が合格で1人が不合格となるのが1.25倍だ。
 決して高い倍率ではないと思うが、それでも前年の場合、第2回で1.25倍以上(1.32倍以下)だった普通科8校は、いずれも本番では倍率を下げていた。

 学費など考えれば、是が非でも公立へという気持ちは理解できる。
 が、それにしても安全志向が強すぎはしないかと思う。

 調査結果が公表され次第、速報でお伝えするつもりだ。